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テスラの「納車待ち短縮」は悲報か朗報か?「テスラの人気が下がってきている」としてテスラの拡大路線に懸念を示す声が大きくなる

2022/09/27

テスラ

| テスラの人気が下がっているとする一方、またある声は「生産効率の向上は他社の驚異になる」と主張 |

いずれにせよ、値下げ期待の声も大きくなっている

さて、テスラの「納車待ちが短縮された」という報道について、様々な見解が出ているもよう。

納車待ちが短縮された理由としては「生産効率が向上し、注文から納車までの期間が短くなった」ためだと報じられています。

テスラ
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なお、この「長い納車待ち」については様々な問題を引き起こしていて、そのうち最大のものは「値上げ」。

テスラは今年に入って頻繁に値上げを行っていますが、値上げ後の価格は「納車時の価格」を示しているといい、つまり注文から納車までの期間が1年であれば、現在のテスラのクルマの価格は「1年後の価格」を反映しています。

そして現在は御存知の通りにインフレが進んでおり、1年後にはかなりの価格が(クルマだけではなく)上がっていることが予想され、テスラはもろもろの価格上昇を織り込んだ価格を表示しているわけですね(よって、注文価格=納車時の価格であり、納車時に値上げ分を請求されることはない)。

値上げは「恥ずかしい」レベル

テスラは今年に入って大幅な値上げを何度も行っていますが、その理由は上述の通り納期遅延とインフレによるもの。

実際にイーロン・マスクCEOは「我々はかなりの回数を値上げしてきた。率直に言って、恥ずかしいレベルだ。しかし、サプライチェーンや生産のショックもたくさんあって、なにもかもがクレイジーなレベルのインフレになっている」とコメントしています。

テスラ・モデルY
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さらに同氏は2022年第2四半期の決算説明会において、株主やメディアに対し、納車待ち時間について「顧客にとって、この長い納車待ちはじつに迷惑な話であることは理解しています。レストランに行ってハンバーガーを注文したら、3時間待たされるようなものです。ハンバーガーはすぐにでも食べたいですよね。クルマも同じです。だから、リードタイムを短くしたいんです」とも語っており、現在の長い納車待ち時間を短縮するために最大限の努力を行う意思を示しています。

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テスラの需要が減少している?

そこで今回指摘されているのが「テスラの需要が減ったのではないか」。

つまり納車が速くなっているのは「注文が減っているのではないか」という批判が生じていて、そういった批判を行う人々は「需要が少なくなっているのに、新しい工場を作ろうとしているのは無謀である」と指摘しているわけですね。

ただ、実際のところ需要が減少しているのかどうかはわからず、しかし「長い納期」「それを見越した高い価格」によって多くの顧客が他に流れた可能性も否定できず、しかしそれ以上に新しい顧客を呼び込むことができたのかどうかが問題ということになりそうです。

しかしこういった批判がある一方、テスラの「生産効率化」「納期の短縮」は事態を大きく好転させるとも見られていて、値上げとは逆の理由での「値下げ」が行われたり、そして比較的早く納車を受けることができるのであれば今度は他社の顧客がテスラに流れ込む可能性もあり、むしろ「EV市場でのシェアを拡大するだろう」という意見もあるもよう。

実際のところテスラの需要が減っているのかどうかはわかりませんが、生産速度が上がっていることは事実であり、少なくともこれは他社の脅威となるのは間違いないものと思われます。

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参照:Investing.com

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