テスラが公表した2016第三四半期のレポートによると、その利益は約23億円と2015年の同時期に比べ145%増しの大幅増加。
同時期に24,821台をデリバリーし、台数ベースだと2015年に比べると115%の増加だそうですが、内訳だとモデルSが16047台、モデルXが8774台。
つまり増加分はまるまるモデルXの発売分が上乗せされたわけではなく、モデルXがモデルSのこれまでの販売をやや侵食していることになりますね(しかし台数よりも利益増加度合いのほうが大きいので、モデルXのほうが利益率が高いということになり、テスラとしては結果オーライ)。
テスラは年間通じて5万台の販売を(全世界で)目論んでいますが、これにはあと25,179台の販売が必要だそうで、しかしこのペースだと問題なく達成できそうではありますね。
なお日本だと増加のペースはさほど速くはありませんが、香港だとその増加ぶりは以上で、メルセデス・ベンツSがクラスやBMW 7シリーズが一気にテスラ・モデルSに置き換わったという印象を受けるほど。
それはここ一年で顕著となっており、モデルXのデリバリーが本格化すれば、おそらくはさらにその速度は速まってゆくものと思われます。
なおテスラは自動車メーカーの通例である「フランチャイズ制」でのディーラーを設けず、すべて「直販」で自動車を販売しており、これも利益率を押し上げる要因となっているのかもしれません。
ただし当面は設備投資費用が大きくほかの自動車メーカーと単純に経常利益率を比較できるものではありませんが、2-3年経った頃に比較してみると興味深い事実などが発見されるかもしれませんね。