| これは今までの”自動車”という観点で見てはならない |
フォードがイキナリ意味不明のクルマをパテント申請。
なんとクルマの中心に「円卓」があり、それを囲むようにしてシートが配置されているというインテリアを持っています。
一見すると「ないわーこわれはないわー」なデザインですが、よくよく考えると「これからの自動運転時代にはアリなんじゃないか」。
さらにこのレイアウトはガソリンエンジン車では不可能なもので、たとえばガソリンエンジン車はエンジンを(通常)前に積んで、その後ろにトランスミッション、後輪駆動だとドライブシャフトが必要で、さらには排気管や燃料タンクとそのラインも必要。
もしかすると新時代の乗り物かも
しかしながら電気自動車だと「板の上にバッテリーを敷き詰めて、前後にモーターを置けばOK」なので、クルマの真ん中は有効に使えることができるわけですね。
つまり内燃機関を持つクルマと電気自動車とでは根本的に考え方を変える必要があるということでもあり、となるとぼくらがクルマを見るときの考え方もシフトする必要が。
さらに自動運転だと運転席も不要で、座席も前を向いている必要はない、ということに。
そういった視点で見たときに「やっぱりこれはアリか」という結論になるわけですが、こんな感じで技術の進歩が製品の形を変えてゆくんだろうなあと思う実例でもありますね。
↓そう考えてもなかなか受け入れるのは難しい
EV時代や自動運転時代が到来すれば「今までできなかったこと」ができるようになるのはもちろん、「今まで考えつかなかったようなこと」も可能となり、そこに着目できるかどうかも「チャンスをモノにできるかどうか」の分かれ目かもしれません。
もっと現実的な例で言えば、「そもそも自動車のメインストリームがSUVに移行している」のに未だセダンに固執するメーカーがあったりという状況が似ていますが、これは「自動車とはセダンの形状であるべきだ」という固定概念から脱却できず、かつ「技術の進歩によって、SUVでも静かに快適に、燃費も良くなった」つまり技術が世の中を変えてしまったのにそれに対応できない、という事象を表しているのかもしれません。
つまりSUVはもう「うるさく、燃費が悪く、乗り心地が悪い」ものではなく、そういったSUVが増えることで消費者自身が「セダンにできることはSUVにもできるようになり、SUVにはそれ以上のものがある」と気づいたために発生したパラダイムシフトであり、これに自分をアジャストするのか、「いやそうじゃない」と昔取った杵柄を振り回すか、という違いだとも置き換えることができそうです。