| フィアット・クライスラーはついに身売り? |
ちょっと前から持ち上がっている、ヒュンダイがFCA(フィアット・クライスラー)を買収するのでは?というウワサ。
正確に言うならばヒュンダイそのものではなくヒュンダイの大株主である「ポール・ジンガー氏」がこれを行うとされています。
このポール・ジンガー氏はエリオット・マネージメント社の代表であり、ヒュンダイの株式を約11億円所有する人物。
そして同氏は最近FCA欧州、FCA中東とアフリカの代表に任命されたとも報じられており、もちろんFCAの株式も所有している、と報じられており、経営陣が会社を買収する「マネジング・バイアウト(MBO)」といったイメージですね(ロス・ブラウンがホンダF1チームを買収したような)。
ヒュンダイはFCA買収によって世界一に?
現在FCAの所有するブランドは「クライスラー」、「ジープ」、「ダッジ」、「ラム」、「フィアット」「アルファ ロメオ」、「アバルト」「マセラティ」。
このうち最も価値が高いと思われるのは「ジープ(ほかに代替性のない価値を持っている)」。
ほかアルファロメオとマセラティも歴史的価値が非常に高く、これらは中国企業による買収の標的である、と度々報じられています。
なお中国企業でFACもしくはそのブランド買収に意欲的なのは「広州汽車(GAC)」「吉利汽車(GEELY)」「東風汽車(DFM)」「長城汽車(GREATWALL)」だとされており、とくに長城汽車は「世界最大のSUVブランド」への成長を目指しており、ジープを欲しがっている、とも。
現在のところFCA総帥、セルジオ・マルキオンネ氏は「ジープは絶対に売らない」としていますが、もしFCAをヒュンダイに売却するのであれば、その前に「よりジープを高く買ってくれそうな」長城汽車にバラ売りする可能性もありそう。
ただ、現在米国と中国とは「貿易戦争真っ最中」であり、ドナルド・トランプ米大統領がFCAを中国企業に売却するのは許さないだろうとも言われ、現時点では「ヒュンダイがFCAを買う」線が濃厚であり、現在業績悪化につき下落中の株価が「さらに下がるのを」上述のポール・ジンガー氏が待っているところだ、と言われています。
ちなみにヒュンダイは現在「界第3位の規模」を持つ自動車メーカーですが(日産と三菱との併合で4位に転落したかも)、FCA買収が成功すれば「世界一の販売規模」を持つことになるようですね。
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