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マツダが東京MSで「新型EV」発表。現在発表・発売されている各メーカーのEVと性能を比較し新型電気自動車の価格を予想してみよう

2019/09/26

| おそらくマツダの新型EVは苦戦しそうだ |

マツダが、10月25日より公開される第46回東京モーターショーにて、「マツダ初の量産EVを公開する」と発表。
マツダによれば、MAZDA3、CX-30に続く新世代商品の第三弾となり、「マツダの開発哲学である人間中心の設計思想を基に、EVならではの特性を最大限に活かすことで、ドライバーが自然に、心から運転を楽しむことができる走りを実現」。※マツダからのプレスリリースはこちら

今のところスペックや車名は未発表

なお、マツダは現在ところ、この新型EVについて、パワートレインはもちろん、走行性能や車名、デザインについても非公開。

ただしこの新型EVとは、先日メディア向けにプロトタイプが公開された「e-TPV」の市販モデルの可能性が高そう(というか、ほかに思い当たらない)。

このe-TPVは、CX-30風の車体にバッテリー、モーターを取り付けたものですが、プラットフォーム自体は新設計。
マツダによると、まずはこのEV用プラットフォームを新設計し、そこからMAZDA3やCX-30用のプラットフォームを設計した、とのこと で、かなり以前からEVを計画していたことがわかります。

Car Watchによれば、車体デザインについては、このプロトタイプ、そしてこれまでのマツダ車とは異なるものになり、未来を感じるものになるとされるので、どんな姿になるのかも楽しみですね。

【動画】ついにロータリーエンジン復活!発電機としてREエンジンを積むマツダの新型EVプロトタイプ、「e-TPV」が公開に

そしてちょっと不思議なのは、マツダが独自にこのEV用プラットフォームを設計したこと。
というのも、現在トヨタはスバルやダイハツ、スズキを巻き込んでの「EV開発」を行っており、トヨタと提携関係にあるマツダが「そこに乗らなかった」意図がわからないわけですね。

もちろんマツダは「コストがかかろうとも」独自EV開発の道を歩む方を意図的に選んだということになり、その真意はこの新型EV発表とともに明らかになるのかもしれません。

マツダの新型EVは売れるのか?

そこで気になるのが「マツダの新型EVは売れるのか」。
マツダは大きな期待をかけた新型車「MAZDA3」を発売していますが、北米市場ではすっかり”期待はずれ”だったことが明らかに。

新型MAZDA3投入によって販売を伸ばすどころか、先代MAZDA3よりも販売が下がってしまい、モデルチェンジを行った意味が無かったとすら言われているほど。

そこで現在各社が発売・発表しているコンパクトクラスのEVの性能や価格をまとめてみると下記の通り。
もっともコストパフォーマンス(価格あたりの、一回の充電あたり航続可能距離)が高いのは日産リーフ、フォルクスワーゲンID.3で、もっとも割高なのはホンダe。

車名バッテリー容量走行可能距離価格
日産リーフ40kWh322km324万円
日産リーフe+62kWh458km416万円
ホンダe35.5kWh220km約350万円
VW ID.345kWh330km約340万円
BMW i342.4kWh360km543万円
ミニクーパーS E32.6kWh270km未発表
マツダ新型EV35.5kWh?

MAZDA3の価格は2,221,389円~、CX-30の価格は2,392,500円~ですが、当然新型EVの価格はこれらより安くなろうはずもなく、日産リーフやフォルクスワーゲンID.3が自社内同クラスのクルマに比較して100万円ほど高いことを考えると、マツダの新型EVは330万円くらいの設定が与えられることになりそう。

マツダ3の失敗はその「価格戦略にある(マツダは自身のブランド価値を読み間違えた)」と指摘されていますが、仮にマツダが新型EVにて「ホンダeなみの走行可能距離なのにホンダeなみの価格設定」を行い、そしてe-TPV同様の装備やデザインのままであれば、EV市場で苦戦する可能性が高くなってきます。

EVはどうやっても割高になってしまう乗り物で、ホンダの場合は独自開発のためにさらにコストが高くなってしまうのが事実。
そこでホンダは、その「割高さ」を覆すため、ホンダeに「未来派デザイン」「ダッシュボード全周モニター」や「サイドカメラ」を装備させ、ガジェット好きにアピールしようと考えたのでしょうね。

消費者の中には様々な好みの人がいるため、「電費重視」「価格重視」の人もいれば「割高でも気に入ったものが欲しい、楽しく乗りたい」という人もいるはずで、ホンダはそういった層を狙ったとも考えられます。

マツダの新型EVは「隠し玉」を持っている?

もちろん自社のEVが割高になるということを一番理解しているのはマツダ自身だと思われ、しかし現在のマツダの方向性からすると、(安い)価格で訴求するということは考えにくく、なんらかの「付加価値で勝負する」方向が見えるので、今回の「新型EV」についても、ライバルに対してなんらかの「ストロングポイント」をマツダが隠し持っている可能性も。

そしてそのひとつが「未来を感じられる」デザインなのかもしれず、もうひとつ要素があるとすれば「ロータリーエンジンを使用したレンジエクステンダー」。

ただ、EVを購入する人は”ゼロ・エミッション”を求める可能性が高く、そういった人々には「ロータリーエンジン」は響かないとも考えられ、これはセールスポイントとしては考えにくいかもしれません(日産ノートほど価格を下げることができれば話は別ですが)。

現在、そのほかの「切り札」については思いつくものがありませんが、それこそが「マツダがトヨタとの共同開発を選ばなかった」最大の理由なのかもしれず、であれば発表時には大きなサプライズが待ち構えていそうですね。

※内容を一部変更して再送しています

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