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【動画】現在スーパーカーに囲まれ暮らす脱サラユーチューバー。「気づいたんだ。会社はぼくらを使い捨てにしかしない」。自力で動画配信を始め、ホームレスからここまでのし上がる

2019/11/04

| 自宅は「アウディTT」、動画のアップはマクドナルドの無料Wi-Fi経由にて |

SEMAに展示すべく、パープルのワイドボディ・スープラを完成させたユーチューバー、The Stradman(ザ・ストラッドマン)氏。
現在同氏はこのスープラの他にフォード・フォーカスRS、ランボルギーニ・アヴェンタドール、ランボルギーニ・ガヤルド、シボレー・コルベット、フォード・マスタングなどを所有しており、押しも押されぬ人気自動車系ユーチューバーの一人。
最近は大きな自宅を建設し、自身のコレクションを収納するまでに至っているものの、その道程は順風満帆ではなかったようです。

「ふと気づいたんだ。会社にとって従業員は使い捨ての駒なんだと」

The Stradman氏がYoutuberを目指したのは2013年、23歳のとき。
当時まだThe Stradman氏は会社に努めていて、そしてある日経営者のオフィスに呼ばれて「ツーウィーク・ノーティス(二週間以内に会社を去れという解雇通告)」を受けた、と語っています。

「そのとき、思ったんだ。会社にとって従業員は”入れ替えの効く”存在で、使い捨ての駒でしかないんだってね」

その後The Stradman氏は仕事を失い、家賃も払えなくなり、そこで考えたのが「ユーチューバー一本で生きていこう」。
当時チャンネル登録者は200人しかいなかったといいますが、中古にて格安の2002年式アウディTTを手に入れ、ビバリーヒルズへ出向いてはレアなスーパーカーを動画に収めて自身のチャンネルに公開しはじめることに。

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一時は車上生活ホームレスに

なお、無理をしてアウディTTを購入したために(これがないとビバリーヒルズには行けない)お金が底をつき、シャワーを浴びることも歯磨き粉を買うこともできず、動画をアップするのもマクドナルドで無料Wi-Fiを使用して行っていたというのが当時のThe Stradman氏。
もちろん部屋を借りることも出来ず、つまりは「車上生活者(端的に言うとホームレス)」として過ごすことになります。

そして、自分はそんな身分であるのに、ちょっと街をクルマで走れば「何千万円、何億円」という価格のスーパーカーが路上を行き交っていて、そういった状況に非常に困惑したとも語っていますが、当時の気持ちは想像に難くなく、しかし今では自分が「何千万、何億という」お金を手にする立場になったわけですね。

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ただし当寺の生活は困窮を極め、PBのコーラとピーナッツバターを塗ったパンを毎日食べて飢えをしのぎ、なかなかチャンネル登録者も増えず、得た収益はほぼすべてガソリン代に消える始末。

そしてある日、ついに中古のTTが「不動」となり、アウディディーラーからの修理見積もりは1200ドルという数字が出てきたものの、所持金はわずか1000ドルのみ。
そのときばかりは自身の境遇を嘆き、自分の(ユーチューバーに転向するという)判断を呪い、「毎日5ドルしか稼げない、バカげた動画をアップするために人生を無駄にしてしまった」と考えると気が狂いそうになった、と述べています。

それでもプライドは失わない

そういった状況を見かねてか、母親が救いの手を差し伸べようとしたそうですが、The Stradman氏はそれを辞退。

「そんな状況でも、プライドを失いたくなかったんだ」。

お金を失ってもプライドだけは死守するという決意のもとThe Stradman氏は自分でこの状況を切り抜けることを決意し、修理を自身で行うことに決めてオンラインショップで格安のフューエルポンプをオーダー。
ただしポンプが届くのは8日後で、同氏の壊れたアウディTTはマクドナルドの駐車場に停めたまま。
そのままでは違反チケットを切られるために夜中に「手で押して」空き地にTTを移動させ、8日後にUPSの配送所まで、3時間かけてバスに乗りポンプを取りに行ったといいます(住所不定なので届け先がなく、自分で取りに行くしか無い)。

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フューエルポンプの入れ替えにかかったのは45分。
しかし同氏はけしてクルマのメカに明るいわけではなく、これでもしクルマが直らなかったらという恐怖が重くのしかかっていたそうですが、恐る恐るイグニッションキーを回したところ、見事エンジンスタートに成功。

「あれは、人生最高の瞬間だった。一生、あの一瞬を忘れることはない」。

そしてその後The Stradman氏は「Youtuberとしてやってゆくのはもう無理だ」と判断し、田舎に帰って”ユーチューバーよりはまともな”仕事(夜中の墓番)に就くことに。
この仕事では時給14ドルを稼ぐことになりますが、夜11時から朝7時まで働くという「決まりきった日常」に満足できず、その仕事で得たお金を貯めて「取材」に活用するという判断を下します。

たとえば欧米各地で開催されるようなGAMBALL3000やゴールドラッシュといったラリーイベントに足を運んでレアカーやスーパーカーの動画を撮影してアップするという行動に出ることになりますが、それでも資金は十分ではなく、現地でレンタカーを借り、イベント開催中はレンタカーの中で寝て夜を明かし、それでも8日間イベントにつきっきりで動画をアップし続けた、ということも。
それでも1日に稼げるのはわずか10ドルで、これは当時の仕事の時給にも満たない額です。

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こういった現実に直面することでThe Stradman氏は「やはりユーチューバーとして稼ぐのは悪い夢でしかない」としてを希望を捨てかけるものの、転機が訪れたのは2014年。
2014年にある人物と出会い大きなチャンスを得、その後に購入したランボルギーニ・ガヤルドが彼の人生を大きく変えた、とも。
その後一度は破産しかけ、周囲は彼にガヤルドを売ることを勧めたものの、彼はガヤルドを「自分のモチベーションの源」だとして頑として手放さず、ここまで人生を立ち直らせた、ということになります。

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「人生は思うようにゆかないこともある。そして多くの人はけして、けして夢にチャレンジしないことも。自分は夢に賭け、そして一度は破れたが、”第二ラウンド”ではよりスマートに立ち回り、違う結果を出すことができたんだ」。

その後もThe Stradman氏は新たなるチャンスを求め、ドバイや中国等世界中を駆け巡っていますが、彼の人生は「第三ラウンド」に突入しようとしているのかもしれませんね。

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VIA:TheStradman

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