| 同一のクルマ、同一の条件でテストを行うのは非常に稀 |
さて、現在考えうるハイパフォーマンスタイヤというと「ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2」「グッドイヤー・イーグルF1スーパースポーツRS」「ピレリPゼロ・トロフェオR」。
今回はユーチューバー、Tyre Reviewsがそれぞれのタイヤをポルシェ911GT3 RSに装着してサーキットの走行タイム、ハンドリング、ブレーキング等のテストを行うことに。
こういった「同条件におけるタイヤのテスト」はなかなか難しく、けっこう貴重な内容だと思います。※重量の比較もしてくれるとありがたかった
テストに使用したのは2セットづつ
そして今回テストに使用したのは各銘柄ともに2セットづつ。
1セットはウエットにおけるハンドリングとブレーキング、そしてドライ時のブレーキング。
もう1セットはドライ時のハンドリング、そして走行開始時とラップを重ねた際のタイム差という内容となっています。
まずはウエット時のハンドリングですが、ミシュランとグッドイヤーはフロント側がハイドロプレーニングを起こしてアンダーステアに陥るものの、ピレリはリア側がハイドロプレーニングを起こし、フロント側はグリップしているために「コントロール可能」な状態。
数値で表すとこういった感じ(数字が低いほどいい)。
こちらはウエット時のブレーキング。
やはりピレリがけっこういい数字ですね(低いほどいいスコア)。
ただしドライになるとちょっと事情は違っていて、この表を見ると、ミシュランは「暖まりやすくタレにくく、グリップに優れる」、グッドイヤーは「暖まりやすいがタレやすく、グリップはまあまあ」、ピレリは「暖まりにくいがタレにくく、グリップはもうちょっと頑張って」という感じですね。
こちらはドライ状態のブレーキング。
ミシュランが「圧倒的」ともいえる結果を出していることがわかります。
タイヤは車の中でもっとも重要なパーツ
なお、諸説あるかと思われるものの、ぼくはタイヤがクルマの中では最も重要なパーツだと考えていて、実際にホンダのドライビングスクールに通っていた頃もそう教えられてきたわけですね。
いかなる高性能車であっても、タイヤの性能を超えて走ることはできない、と。
よってハイパフォーマンスカーメーカーはその性能を十分に発揮するためにタイヤメーカーと共同にて車体や開発を進めることが多く、たとえばポルシェの超高性能車だとミシュラン、フェラーリとブガッティもミシュラン、ランボルギーニはピレリ、マクラーレンもピレリ。
経験上、ボクはミシュラン推し
そしてぼく自身の経験で言うと、総合的なバランスに優れるのはミシュラン。
軽く、真円度が高く、柔らかくて乗り心地も良く、グリップに優れると考えています。
同じ車で様々なタイヤを履き替えたわけではなく、そのサイズや種類もバラバラなので正確な比較ではないものの、あくまでも経験上として「コンチネンタルは重真円度が低い(検証済み)」、「ブリジストンは硬く重い」、「ダンロップは軽さ、グリップ、真円度のバランスがいい」「ヨコハマもダンロップ同様」「TOYOは欠点はないが、バランスが高くはない」「ピレリはバラツキが多いが、当たりを引いたタイヤはかなり総合バランスが高い」という認識を持っています。
ちなみに、ポルシェのスポーツモデルにおいて、冷間時にステアリングホイールを思いっきり切ると「ボリボリ」という音が出ますが、これはミシュランに交換すると(経験上)その音がかなり小さくなるようですね。
よって、タイヤ交換を考えるとき、ぼくが真っ先に選ぶのは「ミシュラン」です。
参考までに、ぼくは革底の靴を購入すると、滑り止め防止のためにカカトにラバーを貼るのですが、これまでビブラムを使用していたものの、最近になってミシュランへと変更。
そうするとアラ不思議、疲れが半減するじゃないですか!というくらい衝撃を吸収してくれ、「やっぱりミシュランは違うな・・・」と改めて感じた次第です。
参照: Tyre Reviews