| 自律歩行ができるほか、人が乗って「操縦」が可能 |
意外といろいろなシーンで活躍することになりそうだ
さて、カワサキ(川崎重工)が国際ロボット展にてヒューマノイドロボット「RHP Friends」と「RHP kaleido」、そしてヤギ型ロボット「RHP Bex」を公開。
カワサキがこういったロボットを発表したのはちょっと意外ではあるものの、実際には2015年から開発していたといい、RHP Kaleido(カレイド)はすでに7世代目に進化していて、重量60kgまでのものを持ち上げることができるとされ、(人にとって)危険な場所での作業や、重量物の運搬といった用途を想定しているようですね(テスラボットを思い出した)。
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カワサキはなぜヤギを?
なお、こういったヒューマノイドは多くの会社が発表していて、よって今回注目したいのは「ヤギ型ロボット」であるRHP Bex。
おそらくこのBex=ベックスというのは、Ibex(アイベックス、野生のヤギの一種)から取ったネーミングだと思われますが、カワサキは2本足歩行のロボットを開発する傍らで「4本足歩行」ロボットの開発も開始しており、目指したのは「人型ロボットと車輪型ロボットの中間」。
カワサキはここにチャンスを見出したと語り、人型ロボットの開発で培った歩行技術を4足歩行ロボットに応用したのがこのRHP Bexだといいます。
川崎重工 RHP Bexはこんなロボット
そこでこのRHPベックスについて紹介してみたいと思いますが、当日行われたセッションでは、こういった「格納庫っぽい」演出がなされた扉が開き・・・。
その奥にはヤギ型ロボット!
そして歩いて出てくる!
歩き方はちょっとぎこちなく、その歩幅が小さいのでプルプルしているように見えますが、ちゃんと方向転換も行っており、実用の粋に達しているようにも思います(ただ、ボストンダイナミクス製、現ヒョンデ製の4本足ロボットには及ばないようだ)。
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そしてちょっと面白いのは、こうやってひざまずいて・・・。
膝に仕込んだ車輪にて走行ができる!
なお、膝の車輪は体を支えるのみで、実際に駆動力を発生するのは腹部から下りてきたほうの車輪なのだそう。
そしてこのRHP Bexは4足歩行ならではの特徴を持っていて・・・。
なんとその上に「乗る」ことが可能です。
こちらが人が乗った状態ですが、「ひざまずいた」状態だと全高が低くなるので”跨ぎやすい”ようですね。
そしてこちらが立ち上がった「歩行モード」。
可搬重量は100kgあるといい、人と荷物を余裕で運ぶことが可能で、これは「2本足歩行ロボットにはできない」芸当だと思います。
なお、首の後ろあたりに取り付けられたコントローラーを使用して”操縦”することも可能(頭には耳も装備されている)。
カワサキでは、農業用地での収穫を手伝ったり、建築現場での荷物の搬送といった用途を想定していると報じられ、しかしなぜ「ヤギ」なのかは全く不明。
その角は(業務においては)あまり役に立ちそうにありませんが、LEDが埋め込まれて発光しますし、見た目がカッコいいので「ヨシ」としたいところですね(ロボットはある意味でロマンなので、実用性ばかりを追求していては面白くない)。