| 「買いやすく売りやすい」価格帯のクルマを扱っているところがなかなかイイ |
この中古車ディーラーは非常に商才に長けているようだ
さて、アメリカはヴァージニア州にある中古車ディーラー「ゲイリー・ダンカン」の在庫がスゴすぎると話題に。
どうスゴいかというと、日本車を中心に1000台ほどの在庫を持っており、しかもそれら1台1台の価値が非常に高いこと。
たとえばこの日産フィガロ(100台以上在庫を持っているらしい)も一つの例ですが、このほかにも多数の希少車・珍車を保管しており、ここでその内容を見てみましょう。
2016年から4000台以上を日本から輸入
このゲイリー・ダンカンは「数を売る」タイプのディーラーではなく、価値があるクルマを、しっかり利益を取って売るタイプのディーラーであるように見えます。
ただ、現在のように日本車に注力するようになったのは2016年以降だとされ、そこから今まで4000台以上の日本車を輸入してきたのだそう。
なお、2016年というと、ちょうど現地で「JDM(日本国内専用車)ブーム」とともに日本車の人気が大きく盛り上がってきた頃で、目の付け所が良かったのでしょうね。
そして直近の儲けネタは日産フィガロ。
日産フィガロは1987年のBe-1、1989年のパオに続いて発売したパイクカー(スタイル重視の、一般性よりも一部の人に受けることを狙ったクルマ)で、ベースはK10型のマーチ、そして車名は「フィガロの結婚」から取ったとされています。
限定販売台数は2万台(それでも抽選だった。今ではパイクカーが2万台も売れるとは考えにくい)、オートカーによると現在も3000台超が英国に存在する、とのこと。
ボディサイズは全長3,740ミリ、全幅1,630ミリ、全高1,365ミリ、エンジンは76PS(1リッターターボ)ながらも車体重量は810kgと軽量であり、まずまずの動力性能を誇ります。
ちなみに現地では白人女性に人気があるといい、いくつかの専門ショップが登場していて、今後「価値が下がらないだろう」と見られているクルマのひとつ(日本の在庫はアメリカの業者に買い占められたのか、壊滅状態に等しい)。
動画を見ると日産S-Cargo(エスカルゴ)、スズキ・カプチーノ、マツダ・オートザムAZ-1の姿も見られ、これらも現地で人気があると考えて良さそう(このディーラーがは数年前にも話題となっており、その際はホンダ・ビートを多数揃えていた)。
こちらは懐かしのアコード・エアロデッキ。
なぜかR34 GT-Rのホイールを装着したR33スカイラインGT-R。
光岡自動車のクルマも何台か。
このホンダは左ハンドルなので、もともとアメリカ市場向けに作られた個体であるようですね。
こちらは4代目トヨタ・クラウン。
なんと霊柩車も(しかも複数台)。
もちろんアメリカにも霊柩車は存在しますが、こういった日本の霊柩車はそうとうにエキゾチックに見えるんじゃないかと思います。
こちらは霊柩車の中。
ぼくははじめて霊柩車の中を見ましたが、まさかハガティの動画にて日本の霊柩車の内側を見ることになろうとは・・・。
ポイントは「そこそこレア」なクルマを売買すること?
全体的に見て、「極度にレア」なクルマではなく、「ほどほどにレア」なクルマが多いのがポイントで、よって80スープラやホンダS2000、スバルWRX STI、ランサーエボリューション、ホンダの各タイプRといったモデルは見当たらないもよう。
「ほどほどにレア」なクルマだと仕入れ値もそこまで高くはなく、回転もそれなりにいいと思うので、けっこう効率のいい商売なのかもしれません。
こちらは三菱ジープ。
古いダットサンも。
アメ車や英国車の姿もチラホラ見えますが、やはり「ほどほどにレア」なクルマが多いようですね。
それにしても、これだけの在庫を売ったらいったいいくらになるんだろうな・・・と思ったりします。
1000台以上もの在庫を誇るアメリカの中古車ディーラーの倉庫を見せる動画はこちら
参照:Hagerty