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ケーニグセグ、リマック/ブガッティ他「記録保持」ハイパーカーメーカーの経営者4人が集合!それぞれが「最後に運転したい」と語ったクルマとは?【動画】

2023/02/12

ケーニグセグ、リマック/ブガッティ他「記録保持」ハイパーカーメーカーの経営者4人が集合!それぞれが「最後に運転したい」と語ったクルマとは?【動画】

| まさかこの4人が集まって意見を交わす場が訪れるとは |

ゴードン・マレーとイーロン・マスクはともにクルマを開発する計画について話をしたことがあった

さて、「ハイパーカーを集めた豪華なドラッグレース」という動画はこれまでに何本かあったものの、今回は「ハイパーカーメーカーのトップを集めた」という今までに例を見ない動画が登場。

これは英国トップギアが企画したもので(トップギアしか実現できないと思う)、クリスチャン・フォン・ケーニグセグ(ケーニグセグ)、ゴードン・マレー(ゴードン・マレー・オートモーティブ=GMA)、メイト・リマック(リマック)、ジョン・ヘネシー(ヘネシー)という4人を招いて収録されていますが、この中のいずれの自動車メーカーも「最高速」もしくは「最高の加速」といった世界記録を保持しているということにも注目する必要があるかと思います。

4人のハイパーカーメーカーCEOの対談は1時間におよぶ

そして今回の動画は約1時間という長さに渡って収録されていて、内容としては電気自動車、ガソリンエンジン、時速300マイルの最高速度記録、そしてイーロン・マスク(テスラ)に関する意見に至るまで、様々な内容が語られています。

なお、イーロン・マスクについて語ったのはゴードン・マレーで、驚くべきことに「かつてテスラと共同にてクルマを開発する計画があった」と述べており、ただしそれがハイパーカーなのか、それともシティカーのたぐいなのか詳細は不明(いずれにせよ、この話は流れたようだ)。

そしてもしかすると、ゴードン・マレーと話をしたように、ほかのハイパーカーやスーパーカーメーカーのトップとテスラが話をした、もしくは現在進行中な可能性も否定できませんが、ゴードン・マレーとの共同プロジェクトが話し合われたというだけでも十分に驚愕に値すると思います。

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そのほか興味を惹かれたコメントだと、ゴードン・マレーがマクラーレンF1の開発時に必ずしも最高速度に興味がなかったことで、しかしこれは期せずして240.1mph(386.4km/h)を記録し、未だもって自然吸気において世界最速の市販車として王座に君臨しており、今後大排気量の自然吸気エンジン搭載車が出てこないであろうことを考慮すると、未来永劫その記録が破られることはないのかもしれません(しかも、マクラーレンF1は純然たる市販車であり、ル・マン出場を考慮したクルマではなかったのにル・マン24時間レースで優勝してしまっている)。

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そのほか、メイト・リマックは、会社を一から作り上げることがいかに大変だったかを語り、リマックが何度も倒産の危機に瀕したことに触れています。

特にリチャード・ハモンドの(コンセプト・ワンでの)クラッシュの後に状況が悪化したといい、しかし他にも資金が極端に不足する瞬間があったもよう。

加えて、「なぜEVに注力するようになったのか」という理由について、「自分が1984年に使用していたBMW 323iのエンジンが壊れ、EVに改造することを思いついたから」だとも語っています。

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さらには現在開発中のブガッティ・シロン後継車について、ピュアエレクトリックカーではなく、独自の内燃機関を有することについても触れ、意外と「際どい」ところにまで話が及んでいるようですね。

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「もし最後に乗る一台を選ぶなら」

そして今回の動画にて喜ぶべきは、この4人ともが「内燃機関は滅びない」と考えていると表明したこと。

現在多くの国や地域では、ガソリンエンジン搭載車の販売が禁止されつつありますが、欧州の法律では、水素や合成燃料を使うなどクリーンな燃料であれば内燃機関も存続できるという抜け穴があることに触れつつ、内燃機関が生き残る道があることについて触れています。

EVが主流になる一方で、内燃機関車は週末のファンモービルとして注目され、ガソリンエンジンを積むスポーツカーが滅びることはない、と4人が信じているよことが明確になっています。

なお、この動画におけるハイライトは、トップギアのホスト、ジャック・リックスが投げかけた一つの質問。

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それぞれに対し、「もし自分が地球上で最後の燃料(または充電の残ったバッテリー)を持ち、最後に1台だけドライブに行けるとしたら、何に乗るか」と問いかけているわけですね。

クリスチャン・フォン・ケーニグセグはマツダの初代ロードスターを挙げていますが、これはかつて自身が乗っていた最初の愛車であり、近年になってそれを見つけて買い戻していることが明らかに。

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そしてゴードン・マレーが選んだのは、そのマツダ・ロードスター開発のきっかけとなったクルマのひとつ、ロータス・エランシリーズ3。

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おそらくはそれぞれの原点がそこにあるということなのだと思われ、そう考えるとクルマの楽しさというのは必ずしもパワーやパフォーマンスに依存するというわけではないのかもしれません。

ハイパーカーメーカーの経営者4人が一同に会し語り合う動画はこちら

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参照:Top Gear

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