| 意外とポップアップヘッドライトを採用するクルマは多かった |

もうすっかり目にすることはなくなりましたが、スーパーカーといえばポップアップ(リトラクタブル)ヘッドライト。
そのポップアップヘッドライトを愛する男が世界中のポップアップヘッドライト車における(ライトの)作動状況を集めた動画を公開。
そのライトの展開方法も様々
ポップアップヘッドライトというとランボルギーニ・カウンタックのようにパカっと開くものが主流ですが、なかには横向きに回転してライトが出てくるものも。

さらにはライトのカバーが下がるタイプや、ライトが奥から出てくるもの、

アストンマーティン・ブルドッグのようにライトの前のパネルが「下がって」ライトユニットが露出するものも。

他にもポルシェ928やランボルギーニ・ミウラのようにライトが「起き上がる」ものもあり・・・。

同じ「リトラクタブル」でも下からニュっと出てくるものや・・・。

その回転軸が異なるもの、日産エクサのように3軸リトラクタブルライトのような複雑機構も。

なお、最近ではこういったポップアップヘッドライトを「ノスタルジーの演出手法」として取り入れる例も少なくはなく、フェラーリ・デイトナSP3、マツダ・アイコニックSPコンセプト、ランボルギーニ・ディアブロのレストモッド「エクセントリカ」でもスライド他様々な手法にてリトラクタブルヘッドライトへのオマージュが見られます。

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なぜポップアップヘッドライトは消滅したのか?
もともとポップアップヘッドライトは当時の技術では「あの角度で適正に前方を照らすことができなかった」、しかしヘッドライトを立てると空気抵抗が増すことに対する解決策ですが、その後デイライトが法制化されたことで(ちょうどフェラーリでは360モデナ、ランボルギーニだとディアブロ後期)ポップアップ式のライトは廃止の方向に。
それ以前も「ライトを閉じていればいいが、点灯したときの空気抵抗」や「モーターを含めるとフロントオーバーハングに結構な重量物を積む」というスポーツカーとしては歓迎されざる問題があり、廃止もやむなしといったところ。

その後はライト自体のリフレクターやレンズの設計技術が向上したことで寝た角度のライトでも用をなすようになったり、さらには光源がLEDへと移行し、より小さライトでも適正に前方を照らすことが可能になったりしたため、このポップアップ式ヘッドライトは今後どういった時代になろうとも復活することはなさそうです。
なおぼくもリトラクタブルヘッドライトは大好きで、86トレノ、BBプレリュードでこれを経験済み(購入のうち、”リトラクタブルヘッドライトだから”という要素も大きかった)。