| 駐車時には内装を守るために「簡素なカバー」をかけるそうだ |
走行距離はわずか900マイル、コレクターズアイテムとしては申し分ない
さて、アストンマーティンとザガートとのコラボレーションのはじまりはおよそ63年前まで遡ることができますが、2000年代に入った後にその協業が活発化しており、様々なモデルが生み出されています。
そして今回オークションに登場するのが「アストンマーティン DB AR1 バイ・ザガート(Aston Martin DB AR1 by Zagato)」。
見慣れないモデルではありますが、それもそのはずで、このクルマはアメリカ市場限定にて99台が販売されたクルマだとされ、「AR1」とは「アメリカン・ロードスター1」を意味するのだそう。
発表は2003年のロサンゼルス・オートショー
このアストンマーティン DB AR1 バイ・ザガートの発表は2003年のロサンゼルス・オートショーにて行われ、上述のとおり99台が販売されていますが(2003年の時点でこのクルマを99台売るのにはけっこう苦労したんじゃないかと思うものの、大変人気があったようで、数週間で完売したらしい)、今回オークションに登場するのはそのうちの97番目の個体で、予想落札価格は最高で325,000ドルというエスティメイトが出ています(現在の為替レートで4330万円くらい)、
搭載されるのは435馬力を発生するV12エンジン、マニュアル・トランスミッションを搭載して0−100km/hまでの加速は5秒以下、最高速は300km/hにも達する、とのこと。
ボディパネルはすべてがザガートによって作り変えられ(スチール製)バンパーやスポイラーなど一部パーツは軽量化のためにアルミニウムが使用されています。
ちなみにこのアストンマーティン DB AR1 バイ・ザガートにはルーフがなく、装備されるのは駐車時に内装を保護するための簡単なカバーのみ(ただ、このクルマを一般の駐車場に置く人は少ないと思う)。
そしてフロントシート後方には「ダブルバブル」のかわりのツインカウル。
ブレーキシステムはブレンボ製、ホイールはもちろん専用品(19インチの専用オフセットを持っており、ワイドトレッド化がなされている)。
エキゾーストシステムも専用品、そしてパイプ内にはフラップを内蔵している、とのこと。
テールはザガートらしいクラシカルなデザインを持ち、ちょっと「ロングテール」のようにも見えますね。
ちなみにボディカラーは「シーフォームグリーン」だと紹介されています。
アストンマーティン DB AR1 バイ・ザガートのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこのアストンマーティン DB AR1 バイ・ザガートのインテリアで、そのカラーは「フォーン」、そしてキルティング仕様。
インテリアの一部にはボディカラーの「シーフォームグリーン」が用いられていますね。
キックプレートには「99台中の97台」を示す刻印。
カーペットとフロアマットはアストンマーティンらしいグリーン、そしてレザーのパイピング。
電子制御スポーツシート、ベッカーAM/FMステレオシステム、6ディスクCDチェンジャー、エアコン(最近整備されたばかり)といった装備が紹介されており、付属品としては取扱説明書や救急セット、消化器が含まれる、とのこと。
このアストンマーティン DB AR1 バイ・ザガートはアメリカの著名なレーシングチームのオーナー、そしてカーコレクターであるニール・ディアトレー氏が所有していたと紹介されており、走行距離はわずか900マイルにとどまっているというので、コレクターズアイテムとしての価値も非常に高そうですね。
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