フェラーリは前年比100%と変わらず。アストンマーティンとマクラーレンがフェラーリ、ランボルギーニの顧客を獲得?

日本自動車輸入組合が2018年12月の輸入車登録ランキングを発表。
何かと「明暗」が別れた状況となっていますが、まず気になるのは「アウディが沈んでいる」ということ。
ジャーマンスリーとしては、メルセデス・ベンツが前年比119%、BMWが120%、ほか上位ブランドだとフォルクスワーゲンが129.3%、ミニが105.7%という中、アウディだけが79.4%と大きく前年に比べて落ちている、という状況です。

これについてはいくつか理由があると思うものの、メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンは「ノルマが異常に厳しい」ということと、「それらは(ディ-ラーによる)登録を行っている」ということが関係しているんじゃないか、と考えているわけですね。
自社登録ってなに?
なお「自社登録」については、たとえばそのメーカーの認定中古車のサイトを見ると分かり、メルセデス・ベンツだと「走行数十キロ程度の、登録のみの未使用車」がゴロゴロとひっかかる」ことから推測可能。
つまり、ノルマ達成のために自社で登録し、それをすぐに中古車市場に出しているということになりますが、これをやってしまうと、販売台数を稼げるものの「新車が売れなくなり(未使用のクルマが安く買えるのであれば新車購入の意味は薄れる)」、ひいては自分の首を締めることに。

アウディはブランド価値を高めるにあたって、まずは中古市場のテコ入れから初め、中古市場の相場を押し上げることで「値引きせずに」新車を販売できる状況を作っていったといいますが、そういった過去があるだけに「自社登録」は今のところ行わない、という方針なのだと思われます。
やはり新車は重要だ
その他を見てゆくと、ジャガーは「E-PACE」の効果がまだ続いており、先月170%、今月も180%と大幅伸長。
逆に新型車のなかったシボレーは(昨対同月比で)先月は60%、今月は50%。
スマートも同様に半減といった状態で、逆にここしばらく苦しかったDSは「新車効果」で息を吹き替えした状態。
アバルト、アルファロメオも新車によって継続して販売を伸ばしていますが、「いかに定期的に新型車を投入することが重要であるか」が数字から読み取れます。※ロールスロイスも「ファントム」「カリナン」の効果なのか、販売が伸びている

2018年11月の輸入車販売はこうなっている
そして以下が2018年12月の輸入車登録ランキング。
マクラーレンが伸びてランボルギーニに並び、アストンマーティンが異常に伸びている(ヴァンテージの納車が始まった?)ことがわかります。
ランボルギーニについては今年からウルスのデリバリーが徐々に本格化し、大きく躍進することになりそうですね(来年くらいにはフェラーリを抜けるかも)。
- メルセデス・ベンツ 8,527台 前年比119%
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BMW 6,584台 前年比120.1% - フォルクスワーゲン 4,871台 前年比129.3%
- ミニ 2,916台 前年比105.7%
- アウディ 2,425台 前年比79.4%
- ボルボ 2,004台 前年比112.9%
- ジープ 1,127台 前年比101.3%
- ポルシェ 875台 前年比105.2%
- プジョー 823台 前年比96.3%
- ルノー 605台 前年比134.4%
- フィアット 572台 前年比87.2%
- ランドローバー 456台 前年比87.0%
- ジャガー 441台 前年比186.1%
- シトロエン 322台 前年比93.6%
- アルファロメオ 272台 前年比92.9%
- スマート 271台 前年比49.5%
- マセラティ 218台 前年比80.4%
- アバルト 181台 前年比150.8%
- DS 94台 前年比200%
- アストンマーティン 81台 前年比337.5%
- キャデラック 77台 前年比116.7%
- シボレー 63台 前年比52.1%
- ベントレー 61台 前年比107.0%
- フェラーリ 61台 前年比100%
- ダッジ 36台 前年比105.9%
- ロールスロイス 36台 前年比133.3%
- ランボルギーニ 21台 前年比72.4%
- マクラーレン 21台 前年比140%
- ロータス 15台 前年比88.2%
- アルピナ 13台 前年比76.5%
- ブガッティ 1台 前年比100%
- ヒュンダイ -台 前年比
輸入車販売合計 34,748台 前年比110.7%
VIA:日本自動車輸入組合