
| おそらくは思い切ったブランドシフトがなされるものと思われる |
さて、ジャガーが「2025年以降、EVのみの生産を行うブランドになる」と発表。
その詳細は不明ではあるものの「電気自動車のみの高級ブランド」へとトランスフォームを行うとだけ報道されており、どういった車種がこれから登場するのか等は一切謎。
なお、現在ジャガーはランドローバーととともにインドの多々傘下にありますが、「ジャガー・ランドローバー」のうち、ランドローバーのほうは「EVブランドになる」とはアナウンスされておらず、よってEVブランド化するのはジャガーだけだと考えて良さそう。
現在のジャガーのラインアップはこうなっている
そこで現在のジャガーのラインアップですが、「F-PACE」「E-PACE」「I-PACE」「F-TYPE」「XE」「XF」「XJ」の7種。
なお、このうちEVはI-PACEで、XJは生産終了が決まっています。
そして今回のアナウンスを額面通りに受け取るならば、「2025年以降に発売するクルマがEVになる」のではなく「2025以降、販売するクルマはすべてEV」になると受け止めることができ、となると現在のI-PACE以外のクルマはすべて販売が終了されるということに。

そして2025年というと時間的にはあと4年しかなく、今からEVを新規開発したとしても2025年までに発売できるかどうかは(一般的な開発期間、発売準備期間を考慮すれば)かなり微妙で、もしかすると一時的に「かなり車種が少ない期間」が生じるのかもしれません。
ただ、ジャガーはこの「移行期間」を利用して大きくブランドシフトを図る可能性もあり、たとえば既存モデルをEV化するのではなく、今回のアナウンスの通り「高級EVブランド」として再出発するためにラインアップを大きく入れ替える可能性もありそうです。
ジャガーはこういったEVも作っている
なお、ジャガーはかつてのE-TypeをEVへとコンバートするプログラムを公開するなど、たしかに少し前からEVに対しては熱心な動きも見せていますね。
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そのほか、ジャガーはコンセプトカー(ヴィジョン・グランツーリスモですが)においてもEVを発表したことも。
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ちなみにジャガーはF-Typeをエレクトリックにシフトさせる可能性を示唆しており、今回の発表を考慮するに、F-Typeはエレクトリックモデルとして生き残ることになるのかもしれません。
ただ、ぼくとしてはクラシカルなルックスを持つ「XJ」「XJS」をEVで蘇らせてくれないものか、と考えたりします(そのほうがジャガーのブランドバリューを高めながら、ほかブランドとの差別化ができるものと思われる)。
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参照:AFP