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凄いの出た。「ワンオーナー」でアメリカ登録第一号のマクラーレンF1が競売に登場予定

2017/07/21

| 史上最高額で落札されるのは間違いなさそう |

アメリカに最初に輸入されたマクラーレンF1がオークションに登場。
なんとその際のオーナさんは22年間の車両を保管し続け、今回オークションに出品されることに。
マクラーレンF1は「マクラーレン初の」ロードカーで、設計はF1マシンも設計したゴードン・マレー(最近だとTVRのプロジェクトに参加)。

マクラーレンF1の生産は1993-1998年で、ゴードン・マレーはホンダNSXをベンチマークとしてF1を開発した、とされています。
NSXの何がベンチマークであったかというと「その扱いやすさ」だとされ、ゴードン・マレーは実際にF1の出来には満足しており、「F1が10点ならばNSXは7点」とも語っていますね(なおポルシェ959やフェラーリF40は3点、とも評している)。

ドアは見ての通りガルウイング(ディヘドラル・ドア)で、これは現代のマクラーレン製ロードカーにも通じるところ。
エクステリアのデザインはピータ・スティーブンス氏。
車体サイズは全長4,287ミリ、全幅1,820ミリ、前高1,140ミリとなっており、マクラーレン720Sや570Sと比べて「一回り」小さい数字となっています。
なお重量は1140キロとかなり軽量(カーボンモノコックシャシー採用)。

有名なのは「3座コクピット」で、ドライバーが車の中央に位置するスタイル。
もちろん「ロールセンターの適正化」が目的ですが、ロードカーでこのポジション、というのはかなり割り切ったパッケージングと言えるでしょう(いかにエキゾチックカーといえども)。

重量配分という点では、トランクスペースを「ホイールベース内に」収めており、これはもちろん重量物を前後オーバーハングに置きたくない、という配慮から。

もうひとつ有名なのは「エンジンルームの金箔」。
「金は熱伝導効率が良いので放熱性に優れる」というのが採用の理由ですが、コストよりも機能を優先した結果ですね(これも現代のマクラーレンに受け継がれている)。

エンジンそのものはBMWのモータースポーツ部門が製造したもので、M8に搭載される予定だったもの(しかしM8は市販されず、このエンジンは結局マクラーレンF1専用ということに。6リッターV12、出力は636馬力)。
ゴードン・マレーは上述のようにNSXをベンチマークとしていただけにホンダエンジンを搭載したかったようですが、ホンダがエンジンの供給を行わず、「やむなく」BMWを頼った、とされています。

今回出品されるのは「シャシーナンバー44」でボディカラーはシルバー、インテリアはブラックとグレー。
アメリカの法規に適合させるのが難しく、当時アメリカに入ったのはわずか7台。
法規適合のために改造がなされたようですが、その記録は全て残っており、現在マクラーレンの手によって「すべて本国仕様に」戻されているそうです。

メンテナンスリッドと車載工具。
車載工具についても軽量化のためチタン製に。
そのほか専用バッグ、メンテナンスキット、作業用手袋、オーナーズマニュアル、登録書類など関連するものは全て付属している、とのこと。

マクラーレンF1の新車価格は1億円ほどですが、現在の相場は15億円前後。
この年代の車としては「極めて高価」で、しかし自動車史にその名を刻む車としては「まだ安い」のかもしれません。
今回の個体については、おそらく「過去最高」のコンディションと思われ、従って落札価格も「記録更新」ということになりそうですね。

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VAI:CARSCOOPS

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