
| マクラーレン・エルヴァは珍しく、未来ではなく”過去を見た”マクラーレンだ |
マクラーレンが限定399台、価格1億8000万円の新型ハイパーカー、エルヴァ(Elva)のプロモーションビデオを2発公開。
マクラーレン・エルヴァは、かつてマクラーレンが製造していたレーシングカー「M1」へのオマージュとなり、M1同様にオープンコクピット、そしてフロントスクリーンも持たないというハードなクルマ(オプションでフロントウインドウを取り付けることはできるらしい)。
フェラーリが発売した「モンツァSP1/SP2」への対抗とも言えますが、これまでは「ひたすら未来を見てきた」マクラーレンにとって、珍しく「過去を振り返った」クルマでもありますね。
マクラーレン”ELVA”発表!マクラーレン史上もっとも軽く、もっともパワフル、もっとも「ドライバーと近い関係」にあるスピードスター
マクラーレン「エルヴァ」はドライバーとの対話を重視している
そしてマクラーレンはF1コンストラクター、レーシングカーコンストラクターとしての矜持からか、ロードカーにおいても「ひたすら速さを追求」。
走る楽しみよりも、純粋なタイムや速度を追求してきたのがこれまでの経緯ではありますが(”GT”など最近になって例外が登場している)、エルヴァはそのボデイ形状に起因し、サーキットにてタイムを削ったり最高速にチャレンジするよりも、「公道にてクルマとの対話を楽しむ」タイプ。
実際にマクラーレンも「 これまででもっともドライバーと親密な関係を構築できる”マクラーレン」だと語っています。

なお、今回公開されたプロモーションビデオに登場するエルヴァは”シルバー”。
フロントやリアなどの細部を見ることができます。

現時点でオプションの「フロントスクリーン」がどんな形状になるのかは明かされておらず、もしかすると「開発中」なのかも。
国によってはフロントスクリーンがないと登録できないところもあるようですが、その基準についても国によって異なると思われます(フェラーリ・モンツァSP1/SP2、メルセデスSLRマクラーレン・スターリング・モスなど、一般的なフロントウインドウを持たないクルマもいくつかある。ただし両者には申し訳程度のフロントスクリーンが装着されているので、小さくてもなにか付いていればOKなのかも)。

テールパイプは車体後部から「2本出し」。
ただ、リアデッキのトップにも(セナ風の)エキゾーストパイプっぽい構造物が見られ、もしかするとここからも排気が行われるようにも思えます(マクラーレン・エルヴァの発表時に配布された資料には”クワッドテールパイプ”と記載されていた)。

マクラーレン・エルヴァには秘密兵器がある
そしてエルヴァにてマクラーレンが初めて装備するのがアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)と呼ばれるデバイス。

このアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)なしで走行すると、こんな感じでドライバー、パッセンジャーは走行風の直撃を受けることに。

しかしAAMSを起動させると、こんな風にコクピットを避けるかのように風が流れる仕組みを持っています。
ただしまだAAMSは開発中とのことで、現在は「手動」で動作させるプロトタイプが存在するのみ。
試乗したテスターによると、AAMSなしだと50km/hで目から涙が止まらなくなり、80km/hでは目を開けるのも困難で、110km/hを超えると呼吸すら難しくなるものの、AAMSを作動させると「無問題」だそう。

マクラーレン・エルヴァに試乗したメディアが登場。フロントウインドウレスなので「時速112キロで息ができなくなる・・・」。しかし秘密デバイス”AMMS”をオンにすると?
それでは動画を見てみよう
こちらはマクラーレン・エルヴァのイメージ動画。
こちらは風洞施設にて、例の「ドライバーに風が直撃しない」デバイスをテストする動画。