| マクラレーンP1はひとつの時代を作ったという意味で大きな歴史的価値を持っている |
現在はパフォーマンスに優れる「セナ」よりも高い評価を得るケースもあるようだ
さて、非常に走行距離が少ない2015年モデルのマクラーレンP1が競売に登場予定。
このマクラーレンP1は発売当時、ポルシェ918スパイダー、ラフェラーリと並んで「ハイパーカー御三家」と称され、いずれもハイブリッドシステムを持っていたことから「新時代の幕開け」としても大きな話題を呼んだのは記憶に新しいところ。
その中でもマクラーレンP1の生産台数は他よりも少ない375台(ラ・フェラーリは500台、918スパイダーは918台の限定生産)に絞られており、希少価値も非常に高い存在だと言って良さそう)。
近年ではマクラーレンP1再評価の動きも
なお、マクラーレンP1発売後は「そこまで」中古価格が高騰しなかったものの、ここ最近に来て価格がぐっと上がっており、その理由は正確にはわかりませんが、やはり「エポックメイキングな存在」だったことが大きいのだと思われます。
サーキット走行に関してのパフォーマンスだとマクラーレン・セナのほうが「上」ですが、現時点での中古相場はP1のほうが「上」であり、必ずしもその人気はパフォーマンスとは一致していなということもわかりますね。
そしてP1がセナよりも高い評価を得ているのは、やはり「P1が時代を切り拓いた存在だったから」だと考えてよさそうで、現在の相場はスペックよりもその存在意義、作ってきた歴史を反映していると考えていいのかもしれません。
P1は「ハイブリッド」という性質からして「ピュア」ではないものの、コレクターズアイテムとして捉えた場合、やはりそのクルマのバックボーン、歴史的価値が重視されると捉えて良さそうですね。
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今回販売されているマクラーレンP1はこんな個体
そこで今回売りに出されているマクラーレンP1ですが、工場出荷時に「ファイア・ブラック」にペイントされ、フロントフードには珍しいマクラーレンのスピードマーク(現在のマクラーレンは、細長い四角のバッジにMcLarenのロゴが記されている)。
ブレーキキャリパーはレッド、ホイールはステルスサテン、タイヤはピレリPゼロ。
フロントバンパー、ルーフスクープ、リアバンパー、サイドパネル、リアウイングなど、多くのパーツがグロスカーボンファイバーで仕上げられており、けっこう「玄人好み」な仕様を持っていると考えても良さそうですね。
最初に納車されたのは英国にて、そしてその後に米国へと輸入され、2019年12月に337マイル(542km)を走行して最新のサービスを受けています。
なお、このサービスにかかった費用は7,062ドルで、細部の検査、高電圧安全チェック、フロントとリアのサスペンションの締め付けチェック、リチウムイオンバッテリーの状態と充電レベルのチェックなどが含まれ、エンジンオイルとフィルター、冷却水、ブレーキ液、HASリザーバー液も交換済み。
7062ドルというと(現在の為替レートで)80万円近くとなり、つまり相当な金額ではありますが、ハイパーカーのメンテナンスコスト、そしてもちろん「乗らなくても年間600万円がかかる」というマクラーレンF1と比較するとかなり安価だということになりますね。
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今回売りに出されているマクラーレンP1のインテリアはこうなっている
そしてこちらは今回販売されているマクラーレンP1のインテリア。
ブラックレザー、アルカンターラ、カーボンファイバー、レッドコントラストステッチの組み合わせで、比較的シンプルな構成になっていますが、これもまた「タイムレス」で好感されている部分なのかもしれません。
なお、このマクラーレンP1のオドメーターは433マイル(696km)を指しており、走行距離はかなり少ないと言ってよく、コレクションとして購入するには申し分のない個体だと考えて良さそうです。
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参照:Collecting Cars