| いったいなぜこの貴重な品がマクラーレンの社外に流出することになったのか |
マクラーレンF1は「工具までチタン製」だったが、キーは意外と普通の「ニッケル+樹脂」?
さて、マクラーレンF1 LMはプロトタイプを含めると6台が製造され、一般に販売されたのは5台のみだとされていますが、プロトタイプはマクラーレンが保管し、市販された5台のうち3台はブルネイのスルタン、残る2台のうちの1台がピーターセンミュージアムに、そして最後の一台はラルフローレンが保存していると言われます。
なお、過去に1回だけ売り物が登場したことがあるものの、現在の相場は(直近の取引例がないだけに)いったいどれくらいなのか全くわからず、しかし「数十億円」なのは間違いないといった状況です。
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ちなみにですが、「どうやってもマクラーレンF1 LMが手に入らない」と悟った男が自分で(本物そっくりな)レプリカを作ったという話もありましたね。
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そして今回、マクラーレンF1 LMのキーが売りに出される
そして今回オークションに登場したのがマクラーレンF1 LMのキー。
これはマクラーレンが制作した「プロトタイプ」であり、見ての通りブランクキーです。
よって現存するマクラーレンF1 LMのうちいずれかを解錠できるわけではありませんが、鑑定書の付いた本物であることは間違いなく、よって落札までわずかに時間を残しながらも現在35万円にまで上昇しています(マクラーレンF1 LMの価値を考慮すると、もっと上がってもいいんじゃないかと思う)。
キーそのものは非常にシンプルで、樹脂製のキートップにはパパイヤオレンジの「LM」バッジ、そしてその裏にはアンロックのためのボタンが配置されています。
ちなみにマクラーレンF1は極限までの軽量化を追求したため、その車載工具がチタンでできているといいますが、キーそのものは意外と普通のニッケル製、そしてキートップは樹脂製という仕様を持つもよう。
そしてキーはこういったカーボン製のケースに入っていますが、このケースの内部には見えないよう磁石が仕込まれており・・・。
こんな感じでパカっと閉じることが可能。
ケースは完全に分離可能です。
そしてこちらはもうひとつ付属するロゴの入ったケース(の片側)。
カーボン製の板の上に乗っており、蝶番とネジも一緒に出品され、マクラーレンは磁石の他にも、ヒンジによる開閉方法を検討していたのかもしれません(まさにプロトタイプ)。
おそらくは下に敷いてある紙が「鑑定書」なのでしょうね。
なお、このケースには「シャシーナンバーLM1」という文字も見え、キーだけの希少価値からいえば、市販された6台よりも「上」かもしれません。
いったいどういった経緯でこのキーがマクラーレンの社外に出ることになったのかはわかりませんが、とんでもない「珍品」だということになりそうです。
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参照:Collecting Cars