| 展示車両の時価総額は全部で400億円に相当するらしい |
もはやマクラーレンF1は恐れ多くて触れることすらためらわれる存在に
さて、マクラーレンF1は今年で(発売から)30周年を迎えますが、それを記念して英国では様々なイベントが開催されています。
その内容はツーリングであったり展示であったりしますが、今回紹介するのは英国にて開催された、クラシック・ドライバーとキクロ・スペースが共同にて開催する展示イベント。
ここには5台の公道仕様車、5台のGTR(レーシングカー)、3台のロングテール(こちらもレーシングカー。うち1台はプロトタイプ)を含む13台のマクラーレンF1が一堂に介した、とのこと。
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マクラーレンF1は現代のクルマだともっとも高い価値を誇るうちの一台
マクラーレンF1は1992年5月28日に発売され、1992年から1998年の生産終了まで、わずか106台のみが生産されたスーパーカー(プロトタイプ、ロードカー、レーシングカーを含めて)。
当時から大きな話題を集めているものの、その価値は年を経るごとに高くなっており、近代のクルマとしてはおそらく「最も高額にて取引されるクルマ」だと言ってよいかと思います。
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このイベントにはマクラーレンF1に関する多くの資料やグッズが集められ、こちらはマクラーレンF1に当時付属していたタグ・ホイヤーの腕時計。
メカニックがサービスに使用するツールも(当時マクラーレンにはサービスセンターがなかったためにオーナーに一つづつ贈られ、必要な際にはエンジニアを派遣し、これを使用してメンテナンスを行っていたようだ)。
参考までにですが、数年前に「マクラーレンF1は、車両と同世代のノートパソコン”コンパックLTE5280”でしか診断を行えない」ことが判明したとして話題に。
マクラーレンF1は当時としては最先端の「通信機能」などをもっていて、メンテナンスに際してはコンパックLTE5280による(クルマとの)通信が不可欠だったのですが、既存の規格が使用できず、コンピューターと車両とを接続する際に特注のCAカードを使用しており、このカードがLTE5280でしか読めない、というのがその理由です。
最先端を目指したがために独自の規格を採用せざるを得ず、それが時代とともに老朽化して「ロストテクノロジー」に近い状態になってしまったのはちょっとした皮肉ではありますが、マクラーレンは最新のPCとも接続できるインターフェースを開発し実用化した、とも報じられています。
そして付属品に話を戻すと、こちらは車体にぴったり収まるように設計された専用ラゲッジキット。
動画ではマクラーレンF1に関する逸話も
なお、マクラーレンF1でもっとも有名な逸話は「上野クリニック」だと思われ、これは上野クリニックがスポンサーに付いたマクラーレンF1がル・マン24時間レースにて優勝し、それに喜んだマクラーレンが(レーシングカーと同じカラーの)ロードカーを格安にて販売したというもの。
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そのほかにもマクラーレンF1はその伝説に事欠かず、ロードカーとして設計されたにもかかわらずル・マン24時間レースに出場し総合優勝を成し遂げたことや、当時最高速度386km/hを記録して市販車最速に輝き、その後2005年にブガッティ・ヴェイロンに破られるまではずっと最速記録を保有し続けていたことなど(現代でもこの時速386キロというのは堺最速の部類でもある)。
そのほかエンジンルームには放熱性を考慮して「金箔を貼った」ということもよく知られる事実。
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この「レッド」はかなり珍しいボディカラーですが・・・。
インテリアも相当に珍しいベージュレザー。
ちなみにほとんどのF1はこういったブラックレザー内装を持っています。
レーシングバージョンの中にはかなり珍しい一台も(セナGTR LMベースにて、このカラーをモチーフにした個体が製作されている)。
なお、会場にはF1マシンも展示されていたようですね。
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