| ステファン・ヴィンケルマンCEO”最高速度記録はトッププライオリティではない” |
ブガッティの新CEO、ステファン・ヴィンケルマン氏が語ったところによると「最高速チャレンジには興味がない」とのこと。
前CEOであるウルフギャング・デュラハイマー氏はヴェイロンに続いてシロンでも「記録」を狙う方向性を示しており、実際にシロンにて「加速と減速にかかるタイム」についての記録を樹立したものの、ケーニグセグにこれを抜かれることに。
ヴェイロンは登場時に「世界最速」を掲げていた
なおシロンの先代であるヴェイロンそのものが「世界最速」を標榜して発売されたのでブガッティ=記録狙いというイメージがあって、実際にブガッティはこれまでもヴェイロンで数々の記録を樹立しており、しかしながらこれらもケーニグセグやヘネシー、SSCに抜かれたり、という状況となっています。
ブガッティはそのF1よりも速い最高速を達成するにあたり「それがいかに難しいか」を当時から語っていますが、その内容(自分たちにしかできない、と自信満々だった)からするに「おそらく他に抜かれるとは思わなかった」のかもしれません。
なお、ステファン・ヴィンケルマンCEOは「現在、様々なカードがある。その中にも最高速チャレンジはあるが、トッププライオリティではない」とのこと。
そして最高速チャレンジを行うかどうかについて問われると「たぶん行うかもしれない。しかし先のことはわからない」。
実際のところステファン・ヴィンケルマンCEOが着任し最初に行ったのは記録へのチャレンジではなく「シロン・スポーツ」の発売。
このシロン・スポーツは出力は標準のシロンと同じながらもサスペンションの設定等ハンドリングに関する設定が異なり、つまり「ハンドリング重視のシロン」。
これまでのブガッティは「最高速」を追求してきたものの、ここへきて変化が見えてきているわけですね(少なくともこれまでのヴェイロンにはハンドリング重視モデルはなかった)。
なお現在の最高速度記録ホルダーはケーニグセグ・アゲーラRSの時速446キロ。
次いでヘネシー・ヴェノムGTの時速436キロ、ブガッティ・ヴェイロン・スポーツの時速432キロ、SSCアルティメット・エアロの時速412キロ、という順番(現時点でブガッティ・シロンは最高速に挑戦しておらず、450キロとも言われる最高速度は理論値)。
今後は新興メーカーによるエレクトリックハイパーカー、ヘネシー・ヴェノムGTが最高速にチャレンジすると思われ、これらの数字や順位が更新されるかは楽しみなところです。