| アウディCEOが逮捕。業界に激震 |

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Colour: Vogue Red
アウディCEO、ルパート・ステッドラー氏がなんと逮捕。
もちろんディーゼル不正事件がらみですが、現役CEOが逮捕というのはかなりな衝撃。
かねてよりドイツ検察はルパート・ステッドラーCEO含む20名をディーゼル不正に関連したカドで調査しており、先週には同氏の住居を捜査した、と報じられています。
その後の逮捕ということは「確実に有罪だという証拠が出てきた」ことを意味しますが、まだまだディーゼル不正事件は尾を引きそうですね。
いつまで続くディーゼル不正問題?
なお、アウディを保有するフォルクスワーゲンはすでにCEO含む役員を「総入れ替え」しており、さらに先週には10億ユーロもの罰金支払いを言い渡されたばかり。
経営陣を刷新することでイメージを向上させようと躍起になっているということがわかりますが、それでも政府はまだまだフォルクスワーゲンを許すつもりはないようです。
ディーゼル不正事件に関してはとにかくその影響が大きく、フォルクスワーゲンからさらにアウディ、そしてポルシェへと飛び火しており、さらに直近だとメルセデス・ベンツが「リコールの指示」を受けるなど様々なメーカー/ブランドへとその疑惑が拡大中。
アウディCEOはこのまま実刑判決を受けることになり新CEOが就任するのか、それともすぐに釈放されて復帰するのかはわからないものの、業界では「次は自分の番かもしれない」と考える人は多そうですね。
フォルクスワーゲングループは数年前から問題となっているディーゼル不正事件の影響をほぼ受けず、販売や利益についても更新中。
フォルクスワーゲンはこの問題に関連して多額の補償金やリコール関連費用を拠出する必要がありますが、それについては「プラットフォームの共有」と「既存モデルの統廃合」が主な成果をあげていると報道されており、逆に考えると「今まではそれだけ無駄があった」と考えることも可能(トヨタもちょっと車種を整理すればずいぶん収益が改善するのかもしれない)。
ただ、同時に販売台数が増えているということを考えると、実際に消費者はさほど(ディーゼル不正事件を)気にしていないとも考えられ、しかし国としては「税収」に影響するので今後も追求の手を緩めないのでしょうね。
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VWの前重役がディーゼル不正関与で逮捕→有罪が確定すればなんと169年の懲役に
フォルクスワーゲンの前重役、オリバー・シュミット氏がそのディーゼル不正事件に関し、「有罪」となるだろう、とロイターが報じています。
同氏は「11件の」罪に問われており、有罪との実刑判決が出ればなんと「懲役169年」。
当然ながらこの刑期を勤め上げるのは不可能で、つまり「一生出られない」ことになりますね(将来的にクローン技術が普及したらクローンが代わりに刑期を務めるのかもしれない)。

ちなみに彼はすでに逮捕されており、ミシガンからドイツへ戻ろうとしたところを拘束。
現在罪を問われている重役は8人で、彼は最初に逮捕された重役だそうですが、なにやら「穏やかではない」感じです。
フォルクスワーゲンはただ「捜査に協力する」とだけコメントを発表しているそうですが、これら重役は「切り捨てられる」ことになりそうで、凄まじいドラマが展開されることになりそう。
なお思ったよりもこのディーゼル不正事件は大きく発展しており、最近では「BMW、メルセデス・ベンツ、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲン5社のカルテル」という話までも出ていて、まだまだ出口が見えない事件ではありますね。
この展開には、映画化を考えているレオナルド・ディカプリオ(社会の闇を暴くのが好きな模様)もびっくりと言えそうですが、映画の方もどんなストーリーになるのか気になるところです。
まさに「事実は小説よりも奇なり」を地でゆく出来事なのかもしれません。