
| マツダはこれまで「コツコツと」信頼性調査の順位を上げてきた |
さて、米コンシューマーレポートが「最も信頼できる自動車メーカー(ブランド)」ランキング最新版を発表。
コンシューマーレポートは非営利団体「コンシューマーズ・ユニオン」のリリースする調査結果で、独自の評価項目をもって調査と評価がなされています。
これは米国において大きな影響力を持っていて、高い評価を得ることができれば「売れ」、そうでなければ「売れなくなる」という明確な反響を市場にもたらしますが、スズキが北米市場を撤退せざるをえなくなった一つの契機だともされていますね(しかもこのコンシューマーレポートの記事はフェイクだったとされる)。
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マツダが初の「信頼性」首位を獲得
そして今回の信頼性調査ですが、最大のトピックはマツダが首位を獲得したこと。
ここでまずそのランキングを見てみましょう。
コンシューマーレポート「自動車信頼性ランキング」最新版
もっとも信頼できる自動車ランキング
- マツダ・・・83ポイント
- トヨタ・・・73ポイント
- レクサス・・・71ポイント
- ビュイック・・・70ポイント
- ホンダ・・・63ポイント
- ヒュンダイ・・・62ポイント
- ラム・・・58ポイント
- スバル・・・57ポイント
- ポルシェ・・・55ポイント
- ダッジ・・・54ポイント
- インフィニティ・・・54ポイント
- BMW・・・52ポイント
- 日産・・・51ポイント
- アウディ・・・46ポイント
- キア・・・45ポイント
- GMC・・・43ポイント
- シボレー・・・42ポイント
- ボルボ・・・41ポイント
- ジープ・・・41ポイント
- メルセデス・ベンツ40ポイント
- キャデラック・・・38ポイント
- フォード・・・38ポイント
- ミニ・・・37ポイント
- テスラ・・・29ポイント
- リンカーン・・・8ポイント
大きくランキングに変動があった自動車メーカーは?
ここで今年のランキングにて大きく動いたメーカーを見てみたいと思いますが、まずは「評価の上がった」メーカーから。
評価が上がったのはこれらの自動車メーカー
ビュイック(14ポイントアップ)とキャデラック(5ポイントアップ)、シボレー(8ポイントアップ)、ジープ(7ポイントアップ)、GMC(6ポイントアップ)ホンダ(5ポイントアップ)、BMW(5ポイントアップ)。
これらをみても分かる通り、米国勢がその評価を大きく上げているようです。
シボレーはEVであるボルト、GMCはヘビーデューティートラック「2500」シリーズの評価が高かったようですね。
BMWは新しくデリバリーが開始された3シリーズとX5、ボルボはS60/V60、XC40の評価が高く、ジープはグラディエーターの信頼性が高く、ラングラーの評価も向上しています。
なお、首位を獲得したマツダは前年比で「わずか1ポイントアップ」。
つまり、急激に品質が改善したというわけではなく、これまでコツコツと改善を重ね、今回晴れて首位に立ったと考えて良さそう。

評価が下がったのはこれらの自動車メーカー
逆に評価が下がったのはミニ(13ポイントダウン)、リンカーン(11ポイントダウン)、キア(6ポイントダウン)、フォード(6ポイントダウン)、ポルシェ(5ポイントダウン)、レクサス(2ポイントダウン)あたり。
ミニはもともとコンシューマーレポートの評価が高くはなく、そのために北米市場では苦戦していると言われるほど。
リンカーンについては「高級車ブランド」であるものの、こちらも元来のポイントが高くないようです。
一方、品質にかかわらず人気が高いのはスバルで、アセントが大きく足を引っ張りポイントを下げていますが、全体の販売自体は好調だと言われていますね(アセントは車体を丸ごと交換するというレベルのリコールを出している)
アウディだとモデルチェンジを迎えたQ3、そしてQ8とe-tronの評判が芳しくなかった模様。
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韓国勢(ヒュンダイ、キア)は順位を下げる
そこで今回の信頼性調査の結果で「やっぱりな」となったのは韓国勢の勢いが弱まったということ。
ヒュンダイはこれまで高い評価を獲得していたものの、コナ・エレクトリックの炎上(爆発)やパリセードの「耐えがたい臭さ」といった問題が頻発。
コンシューマーレポート、そしてJDパワー等では高い評価を獲得してきたものの、今回ばかりは上位に出ることができなかったようです(それでも現代の順位そのものは変わっていない)。
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なお、JDパワーはずっと韓国勢に対して高い評価を下していますが、次回発表されるレポートについて「それでもヒュンダイやジェネシスが上位」であれば、調査自体の信頼性が疑われることになりそうです。
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参照:Consumer Report