中国人は巨大なキドニーグリルを大歓迎?

現在各自動車メーカーともV12エンジンを次々廃止にしており、メルセデス・ベンツもSL、そしてSクラスにおいてV12エンジンをついに廃止。
そしてやはりV12エンジンを7シリーズに積むBMWもそのV12を廃止する意向であったものの、「予想外の」需要の高さを受け、あと数年はV12エンジンを継続する、と明言。
V12エンジンを好むのは中東と中国
これはBMWのパワートレイン部門のトップ、ミヒャエル・ベイヤー氏がTopGearに語ったものですが、「2023年までV12エンジンを継続する」というもの。
なお、この「2023年まで」というのは、それ以降に施行される環境規制にV12エンジンを対応させるのは「極端に困難」だとしており、それ以降は「いかに需要が高くとも」V12エンジンは廃止せざるをえない、というのがその理由。
ちなみに現在V12エンジンを好むのは中東と中国とのことですが、中国は4リッターを超えると大きく税金が上がるものの、中国の富豪はそういったことを気にしないのかもしれません。

もちろん、中国や中東、そしてまだ規制が及ばない北米市場が「十分な数のV12モデルを」購入してくれるのであればV12エンジンを継続可能ということになりそうですが、さすがにそれは難しいのでしょうね。
中国では4リッターを超えると税金が12%から40%にアップすることになり、それによって新型7シリーズのV12モデルは、(4リッター以下のエンジンを積む)マクラーレンやフェラーリ並の価格になるといい、それでも注文が「驚くべき数」にのぼっているともBMWは述べていますが、新型BMW 7シリーズ好調の背景には、「迫力ある顔つきを好む」中国市場に”巨大なキドニーグリルが”マッチしたのかも。
V12エンジンが今後生き残るにはハイブリッドしか無い?
なお、ランボルギーニはV12エンジンを存続させるために「ハイブリッド化」を選択。
加えてV12エンジンを「環境規制に適合」させることは可能だとしながらも、「適応させると著しくパワーダウンする」とも。
そして、それを補う、もしくはパワーを維持しながら環境規制に対応するためにエレクトリックモーターを使用する、ということですね。
反面、フェラーリは「大排気量エンジンとハイブリッドとの組み合わせは意味がない(ハイブリッドは小排気量ターボと組み合わせるべき)」とし、V12エンジン単体で環境規制を乗り切る意向を示しています。
ちなみに新型BMW 7シリーズはフェイスリフトモデルといえどもかなり価格が上がっているようで、さらにオプションの種類が豊富、かつそれらの価格もかなり高額だそう。※フェイスリフト前のモデルでもっとも国内価格が高価なのは「M760Li xDrive V12 Excellence」の2523万円

日本ではまだ詳細の発表がないものの、北米だとパノラミックグラスルーフ38万円、Bowers & Wilkinsダイアモンドサラウンドサウンドシステム59万円、プロフェッショナルエンターテイメントシステム40万円、BMW コ・パイロット・パック30万円といったものがあり、これらを装備すると簡単に3000万円を超え、3500万円近くに価格が上昇してしまう場合もあるようですね。