| 反面、MT継続でAMGに対してピュアスポーツのイメージを構築か |

新型BMW M3については様々な憶測が流れており、その代表的なものは「キドニーグリルがボンネットからフロントバンパー下まで貫通した、縦に大きなものになる」というもの。
そして今回、BMW M部門のボス、マークス・フラッシュ氏が「外観について」は言及していないものの、スペックについていくつかの情報を公表しています。
これは Car Magazine のインタビューによって明らかになったもので、内容としては「エンジンはS58で、X3 MやX4 Mに積まれるものと同一」。※M部門によって開発されたエンジンの頭には「S」がつく
そしてノーマルモデルでは480PS、「コンペティション」では510PSに達するとしており、これは現在の431PS、450PSから大きな進歩を遂げる、ということに。
BMWは「AMG」を強く意識?
おそらくこの大幅な出力向上については、メルセデスAMG C63(476PS)、AMG C63 S(510PS)への対抗があると思われますが、ジャーマンスリー、とくにメルセデス・ベンツとBMWとの間で仁義なきパワーウォーズが展開されている、といった印象も。
そのほか、新型M3は4WDシステムを持つ(M5に採用されるものと同様)ことも公言されており、これもやはりメルセデスAMG C63への対抗なのかも。
以前にBMWは「M3はシンプル、軽量であるべきで、4WDはシステムは搭載すべきではない」と語っていますが、この方針変更の裏にはやはりAMGの存在、そしてAMGにおいても「顧客が4WD(4MATIC)ばかりを選ぶ」という事実が関係しているのかもしれません。
気になるMTの採用については触れず
そしてBMWのマークス・フラッシュ氏は今回「マニュアル・トランスミッション」については触れていませんが、これまでの経緯からすると「MT採用」はほぼ確実なのかも。
逆にこのあたり、メルセデスAMGにはないMTを採用することで、「ピュアスポーツ」というイメージを出すことができ、有利な立場に立てるのかもしれませんね。

ちなみにBMWは「可能な限り」マニュアル・トランスミッションを継続させる方向へと動いていますが、この「可能な限り」というのは、トランスミッションが「出力(トルク)に耐えられる限り」。
現在BMMの持つトランスミッションは、「耐えられるトルク」がそう大きくはなく、しかしこのままパワーウォーズが続けば「いずれは(BMWはこれを10年と見積もっている)」このマニュアル・トランスミッションが使用したくても使用できなくなる、ということですね。
そのほか、これも以前からウワサされる「グレード」についても語られることはなく、今後徐々にでも情報が明らかになれば、と考えています。