
| 意外と見た目の違和感はない |
さて、マレーシアで目撃されたというランボルギーニ・ムルシエラゴSVが話題に。
たしかにムルシエラゴSVは生産は186台のみという希少なクルマですが、話題になったのはその希少性ではなく「BMWのホイールを装着しているから」。
この画像が撮影されたのは現地のホイールショップ前だそうですが、「えっサイズ合うの?」という驚きとともに拡散されているわけですね。
BMW 7シリーズは10スポークホイールを装着することが多かった
なお、このホイールはぼくの記憶だとE65/E66/E67/E68世代のBMW 7シリーズに装着されていたもので、もしかするとF01/F02/F03/F04世代だったかも。
いずれにせよBMW 7シリーズは10スポークホイールを採用することが多く、、これら世代の7シリーズのホイールを流用したんじゃないかと思います。※下の画像のホイールは、ちょっと似てはいるが、微妙にスポーク形状が異る

ホイールサイズは車種ごとに全く違う
なお、ホイールは簡単には流用できず、とくに異なるメーカーのホイールであればなおのこと流用できるケースは稀。
下の図はダンロップの公式サイトからの引用ですが、まずホイールは一般に「4穴」と「5穴」があり、そもそもその穴の数が合っていなければ流用はムリ。

そして同じ5穴だったとしても、「PCD(画像では”G”)」つまり穴と穴との距離が一致しないとホイールボルトやナットを通すことはできず、さらに「インセット(C)」「アウトセット」「リム幅(Discover)」が合わないとブレーキキャリパーと干渉したり、ホイールが奥に入ってしまったり、逆に表に出てしまったりという現象が発生します。※アウトセットの場合はスペーサーでなんとかできる
ちなみにPCD)についてはほとんどのメーカーが114.3を採用していますが、中には「120」を採用するメーカーも。

そういったこともあってホイールについては他メーカー、他車からの流用が非常に難しく、しかも「4輪すべて」サイズがマッチするのは非常に稀。
ただしこのムルシエラゴSVの場合は上述のような相違がほぼなく、奇跡的にBMWのホイールが適合したということになり、しかし後輪についてはやや奥に、前輪についてはやや外に出ており、インセットとアウトセット(オフセット)にちょっとだけ差異がある模様。
さらにリアタイヤは「ムルシエラゴ純正」よりも幅が細く、よってタイヤの接地面積も減っているはずで、走行性能に大きく影響が出るものと思われますが、なぜわざわざBMWのホイールを装着しているのかは「ちょっとした謎」。
もしかすると、ムルシエラゴSVの純正ホイールに取りつけられたタイヤを入れ替える間、暫定的にこのホイールを装着しているかもしれませんね(それにしても、よくムルシエラゴSVに合うホイールを見つけたな・・・)。