| 走行中にはジャンプの衝撃でグローブボックスが開くというトラブルも |
メルセデスAMG GT 63Sまでには「あと7秒」。ただし今回のタイムはBMWではなくメディアによるチャレンジ
BMWは今年1月に「M5 CS」を発表していますが、今回はSport AutoがそのBMW M5 CSをニュルブルクリンクに持ち込み、7分29秒57というタイムを記録。
これはニュルブルクリンクの市販車総合タイムだと55位あたりにランクされ、BMWだとBMW M4 GTSの7:27.88に次ぐ歴代2位のタイムです。
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「セダン」ではニュルブルクリンクで歴代2位?
この7分29秒57というタイムは驚異的で、というのもM8コンペティションよりも3秒ほど速いタイムであるため。※M5コンペティションは7分35秒90
M5 CSは、M5コンペティションよりも約70キロ軽く(1,825kg)、そして10馬力もパワフル(635HP)に仕上げられ、0-100km/h加速はスーパーカーもびっくりの3.0秒というスペックを持ち、トランスミッションは8速AT、駆動方式はFR寄りの4WD(M xDrive)、もちろん2WDモードも選択できます。
なお、0-200km/h加速は10.3秒、そして最高速度は305km/h(リミッター作動)という数字も公開済み。
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かつてニュルブルクリンクでタイムを出そうと思うと、軽量で足回りが締め上げられたスポーツカーでないと「無理」であったものの、現代ではトラクションコントロールの性能や、電制デフ含むトルクベクタリング技術が向上しているため、これまでの常識を覆すような走りが可能となっているわけですね。
そしてこのBMW M5 CSもまた、テクノロジーを駆使することにより、常識を覆すような走りを見せることに成功した一台。
実際のところ、このM5 CSのタイムは、4ドアセダンというくくりだと、ジャガーXE プロジェクト8の7:18.361、メルセデスAMG GT 63Sの7:23.009に次ぐタイムで、しかしジャガーXE プロジェクト8は一部地域でしか販売されず、しかも(4ドアなのに)2シーターということで「”セダン”から除外」しても良いかと思います。
そうなればBMW M5 CSはニュルブルクリンクにおいて「2番めに速いセダン」と定義することも可能であり、かつポルシェ・パナメーラ・ターボの7分29秒81すらも抑えた、ということになりますね。
走行中には「ハプニング」も
なお、この動画は見どころ満載で、相当なハイペースで走っているのはもちろん、6:28あたりでのジャンプでは、その衝撃で「グローブボックスが開いてしまう」というハプニングも(あまりに気になったのか、直線に入ったところでドライバーが閉じている)。
その後8:00付近では300キロに迫ろうかという速度も見せており、まさに「スーパーセダン」ぶりを堪能できる内容となっています。
参考までに、ニュルブルクリンクのタイム計測については複数方法があり、これまで一般的だったのは「グランドスタンドT(ターン)13の終わりから計測を開始し、T13の始まりで計測を終了する」というもの。
これは走行距離はちょっと短くなる(20.6キロ)のでタイム計測的に有利であり、多くの自動車メーカーそしてカーメディアが採用してきた方法です。
ただし2019年にニュルブルクリンクGmbHは旧来の方法ではなく、「T13の同じところを計測開始と終了のポイントとし、この方法にて計測したタイムを公式として認定する」と制定しており、これによって走行距離は20.6キロから20.8キロへと伸びる(正確には232メートル)ことに。
今でも多くのメディアが「旧」計測方法を採用するほか、自動車メーカーが公式にニュルブルクリンクのラップタイムを発表する際には「新旧」両方のタイムを記載することが多いようです。
BMWM5 CSが驚異的なペースでニュルブルクリンクを走る動画はこちら
参照:sport auto