| VWはディーゼルゲート、EV関連投資増加にもかかわらず利益が増加 |
フォルクスワーゲン・アウディグループCEO、マティアス・ミュラー氏の報酬が昨年比で40%増加し邦貨換算で14億円に達しした、とのこと。
これはもちろんフォルクスワーゲングループの大きな成長を反映させたもので、「当然の結果」とも言えそうですね。
フォルクスワーゲンの発表した2017年の業績、2018年の見通しはこちら(日本語)
フォルクスワーゲンCEOの報酬はメルセデス・ベンツよりも上
なお、マティアス・ミュラーCEOの報酬はダイムラー(メルセデス・ベンツ)会長、ディーター・ツェッツェ氏に比べると20%多いそうですが、構造改革による利益増加を考えると、そして「世界ナンバーワンの販売台数を誇る」ことを鑑みるに、これもまた「当然」なのかもしれませんね。
マティアス・ミュラー氏は購買畑の経験が長かったと報じられていたように記憶していますが、フォルクスワーゲンがディーゼル不正事件発覚後にポルシェCEOからフォルクスワーゲンCEOへと異動。※2010年にポルシェCEOに就いた際、ポルシェが発光したプレスリリースはこちら。同氏の経歴も分かる
その後、ディーゼル不正事件の補償に係る資金を捻出するためにコストを徹底的に削減し、パーツの共通化や売れない車種の統廃合を進めています。
もちろん購買時代の経験がそこで役立ったのは想像に難くなく、まさに「時代と要望にマッチした」人材だったのかもしれません。
そう考えるとディーゼル不正事件は(あってはならないことですが)雨降って地固まる、を端的に示した例であるとも言えそう(結果的にフォルクスワーゲンは健全かつ強靭な会社になった)。
なお、ここで思い出すのがたびたび「年収高すぎ」と報じられるカルロス・ゴーンCEO。
日産やルノー、三菱からの報酬をあわせると20億円は軽く超えているだろうと言われますが、これはメルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンの利益水準から比較すると「やっぱり高すぎ」。
ルノー=日産、三菱の利益はそこまで多くはないということですが、それでも自動車会社屈指(もしくはトップ)の報酬を得ている、と考えられます。