| おそらくタイカンのメインマーケットは上海 |

ポルシェ・タイカンが中国にて目撃。
場所は上海(ペニンシュラホテルの前)だそうですが、プロトタイプが走行する場所としてはかなり「稀」。
というのも、運動性能のテストだとニュルブルクリンク、耐寒そして雪上走行性能では北極圏、耐熱性を試すにはデスバレーもしくはアフリカというのが「一般的」。
ただ、タイカンの場合はそのメインマーケットが「中国」、しかも上海になると思われ、よって現地でのテストを行っているのかもしれません。
ポルシェは昔から中国市場に重きを置いている
なお、ポルシェは古くから中国市場を重視していて、初代パナメーラがワールド・プレミアされたのは「上海」。
上海モーターショーにて展示された後には高層ビルの上層階にてVIP限定の展示イベントを開催していますが、この際には(それ以外に方法がなく)いったんビルのエレベーターを解体し、シャフトの中からパナメーラを釣り上げるという方法をわざわざ取ったほど(ポルシェが、欧米以外でブランニューモデルを公開したのはこれが初の事例)。

タイカンは中国だと「最も安いポルシェ」に?
ちなみに中国では輸入車に高額な関税がかけられ、その他にも多額の税金等を支払う必要があり、よって輸入車は「本国の倍くらい」の購入価格に。
ただし(条件はあるものの)EVはこれら税金が免除され、ナンバープレート取得費用や取得条件が緩和されるという特典もあるようです(上海ではナンバープレート取得に150万円ほどかかる場合も。かつクルマを増やしたくないと言う意味で発給に相当な時間を要する)。
よって、たとえば中国では(日本で1000万円くらいの)パナメーラを買おうと思うと支払い金額は2000万円くらいになって、かつナンバー取得にも150万円くらいを要し、かつ半年くらい発給に時間がかかる場合も。
しかしタイカンだと関税ゼロなので1000万円くらい、そしてナンバー所得費用もタダで即日発行、という可能性もあるわけですね。

そうなると、タイカンはマカンや718ボクスター/ケイマンよりも「ずっと安い」クルマということになり、それらの半額にて購入できる可能性も出てきます(このあたりは実際に発売されないとわからない)。
もしタイカンが「もっとも安いポルシェ」となり、かつ様々な優遇措置があるとなると(ポルシェ大好きな)中国の人々がこれに飛びつくのは火を見るよりも明らかですね。
タイカンのスペックはまだまだ謎
そしてタイカン自体は「2020年秋からデリバリー」が決定してはいますが、そのスペックや価格は謎。
おおよその部分は明かされているものの、グレード構成やボディサイズには疑問も残ります。

日本ではおそらく9月に発売されると言われ、しかし中国同様に、これまでとは異なる客層を呼び込むことになると可能性が高く、ポルシェ・ジャパンも大きな期待を寄せているのかもしれません。
現時点において、タイカンは年間2万台程度の生産を予定していると言われますが、もしかするとそれを大きく超える需要が(主に中国から)発生するのかもしれませんね。