
| ”サーキットから公道へ”と解き放たれるニューモデル |
ポルシェがどうやら謎の「GT」モデルをリリースする模様。
これはオンライン車両売買サイト、Bring a Trailerにて掲載(オークション形式にて販売)されているもので、「ポルシェが何年もかけてテストを行ってきたモデルであり、サーキットから公道へと解き放たれる」という説明、そしてこのクルマ自体は2021年1月後半に公開される、ということが記されているのみ。
そしてこれを掲載しているのは、あの由緒ある「ピーターセン自動車博物館」であり、チャリティ目的での出品であるようですが、あまりに謎の多いモデルだけに騒然となっているわけですね。
見た目はポルシェ911ターボのようだが
そしてヴェールをかけられた状態でもわかるのは「明らかにポルシェ911」だと認識させるシルエット。
さらにリアフェンダー上のエアインテーク、リアスポイラーの形状から「911ターボじゃないか」ということが推測されますが、となると「サーキットから公道へ」というのもちょっと妙に思えます。

というのもサーキット=モータースポーツに直結するのは911ターボでなく911GT3/GT3RSで、しかしこれらが持っているであろう大きなリアウイングを(このティーザーからは)確認できず、ここがまた「謎」なわけですね。
「じゃあウイングレスの911GT3”ツーリング”なんじゃないの」と考えるものの、リアフェンダー上のエアインテークとリアスポイラー形状に相違があり、やはり「911ターボのほうがずっと近い」ようにも思えます。
ポルシェは「植物由来の」素材を使用したパーツの採用を拡大
ポルシェは718ケイマンGT4クラブスポーツ発表時に、「ドアとリアウイングに、ナチュラルファイバー・コンポジットを採用した」とアナウンスしていますが、これは亜麻や麻など、植物由来の繊維を使用したもので、環境に優しく、かつカーボンファイバーと同等の軽さを誇るという新素材。

そして今回は、今年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦するポルシェ718ケイマンGT4クラブスポーツMRの「前後バンパー、フロントフェンダー、リアハッチ」へとナチュラルファイバー・コンポジットを使用するというアナウンスを行っています。

画像で「ボディカラーと色が違う」部分がそのナチュラルファイバーコンポジットですが、これはカーボンファイバーとは異なり「再生が可能」、かつ強度にも優れ、上述のとおり軽量というメリットも持ち合わせた優れモノ。

ポルシェは2016年から関係省庁や民間企業とも共同して研究を進めてきたそうですが、部位によって製法や強度を変更しており、ドアだと軽量で知られるバルサ材を補強に使用し、カーボンファイバーの成形と同様にレジン・トランスファー・モールド(RTM)によって製造を行っている、とのこと。

一方でリアウイングだとエポキシ樹脂とともに積層されてオートクレーブにて仕上げられるそうですが、今後は他メーカーも含め、環境問題の後押しもあり、大きく普及しそうな素材だと思います。
