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ポルシェが公式に製作した「ル・マン3連覇マシン」、919ハイブリッドのモックが競売に登場!実車と同じCADデータを使用し本物同様

2021/09/18

ポルシェが公式に製作した「ル・マン3連覇マシン」、919ハイブリッドのモックが競売に登場!実車と同じCADデータを使用し本物同様

| ポルシェがル・マン復帰を発表した今、ふたたび919ハイブリッドに注目が集まる |

これほどまでにポルシェマニアの心をくすぐる出品も他にないだろう

さて、ル・マン24時間レース3連覇を果たしたレーシングカー(WEC通じては17勝をあげている)、ポルシェ919ハイブリッドがなんとオークションに登場。

ただしこの919ハイブリッドはポルシェが作成したモックアップであり実際には走行できないそうですが、それでもポルシェが公式にて製作した「ポルシェ史上もっとも成功したレーシングカー」のレプリカを手にできる”またとないチャンス”が到来したのは素直に喜ぶべきだと思います。

ちなみに日本にもこの「1/1サイズの919ハイブリッド」が展示されたことがあり、こちらは2014年6月には大阪にて開催された「ポルシェ サマーサミット」の一コマ。

この際はヘッドライトやテールランプも点灯しており、けっこう近くでも見ても「モックとは気づく」のにちょっと時間がかかったほど精巧に作られています(ウェザリングも施されており、一見すると本物にしか見えなかった)。

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生産されたのは13台

なお、この個体はポルシェ・アジア・パシフィックが所有している個体で、ポルシェがプロモーション目的にて製作した13台のうちの1台。

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構造としてはスチールのフレームにグラスファイバー製のボディを架装したものだそうですが、ボディ自体は実車の919ハイブリッドを同じCADデータを使用して作成しており、つまり実際の919ハイブリッドと寸分たがわぬサイジングを持つということに。

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製作された後はレースやモーターショー、ポルシェ エクスペリエンスセンターでの展示だけでなく、プロモーションイベントにも使用されたそうですが、ひと目で「ハリボテ」とわからないよう、細部に至るまでこだわった仕様を持っています。

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RMサザビーズはこの919ハイブリッドの出品について、「博物館やコレクターにとって、現代のスポーツカーレースにおけるポルシェの圧倒的な成功を象徴する素晴らしい作品をコレクションに加えることができる、またとない機会である」と述べていますが、なかなか出回らないモノだけに、モックアップであってもかなりな価格がつきそうですね。

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ポルシェ919ハイブリッドはこんなクルマ

ポルシェ919ハイブリッドは、2011年にポルシェが公表した「ル・マン復帰プロジェクト」に従い新しく制作されたレーシングカーで、車体そのものはカーボンモノコック、搭載されるエンジンは2リッターV4ガソリンターボ(500馬力)、そしてブレーキによる回生システム、排気による熱エネルギー回生システム、さらにはタービンによる発電システムによって得た電力をリチウムイオンバッテリーに蓄え、400馬力のエレクトリックモーターを駆動します。

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初参戦は2014年で、その後2015年、2016年、2017年のル・マン24時間レースにおいて「3連覇」を成し遂げるも、2017年7月には「ル・マン撤退」を発表。

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しかしその後もポルシェは919ハイブリッド開発チームをそのまま残し、いかなるレースのレギュレーションにもとらわれない「919ハイブリッドEvo」へと改装し、1983年以降破られることがなかった「ニュルブルクリンクでのレーシングカー最速記録」を更新しています。

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ちょうどポルシェはル・マン復帰をアナウンスしており、その意味でもル・マン3連覇をなしとげた919ハイブリッドに注目が集まることになりそうですが、RMサザビーズの言う通り、コレクターにとって今回のオークションは「またとない機会」なのかもしれません。

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参照:RM Sotheby’s

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