
| 自分が使うには意味がなさそうだが、他人が作成したデータを共有できるのであれば大きな意味があると思う |
どこまで正確にデータを作成できるのか、そしてシミュレーションとしての使用に耐えうるのかはちょっと気になる
さて、ポルシェが「現実世界の道路を撮影してデジタルデータに変換し、自宅にてシミュレーターやゲームに落とし込み、いながらにしてその道路を走ることができるという「バーチャル・ロード」プロジェクトを開始した、と発表。
まずドライバーはスマートフォンを(視界を遮るものがないよう)フロントグラスあたりに装着し、走行しながら道路を撮影することになりますが、この撮影したデータを、あたらしく開発したソフトウェアによって3Dそしてデジタル化することになります。
今までは同様のプロセスを行うにも時間がかかりすぎた
なお、これまでにも同様の技術は存在しており、ドライビングシミュレーターやゲームのデータは既存技術にて製作されているわけですが、これまでだと「レーザースキャナーを」使用しており、データを3D化するには非常に長い時間が(変換までに)かかっていたとされています。
しかしながらポルシェの「バーチャル・ロード」ではスマートフォンという手軽な機器を用いていて、しかも3Dデータ化するのにかかる時間は「1時間で8キロ」とこれまでに比較してかなり速いもよう。
これを可能としたのはポルシェと提携しているウェイ・アヘッド・テクノロジーズなる会社ですが、撮影した画像データをAIにて処理しており、その段階では通行人や他のクルマをデータから除外するといったことも行ってくれるようですね(プライバシー、そしてその3Dデータをシミュレーションにて使用する際の利便性の観点から)。
さらには画像データから「路面の凹凸」などその道路特有のコンディションも3Dデータ化されるといい、そうとうにリアルな3Dデータができあがるということになりそうです。

一体このデータは「誰得」?
そしてちょっとよくわからないのが、このデータを活用して一体何ができるのか。
自分が走った道を3Dデータ化し、それを自宅で走ることに意味があるとは思えませんが、仮に他の人が走った「美しい景色の中」を自分が走ることができるようになれば、それはそれで面白いかも。
同様に、自分の「オススメ」ドライブコースをシェアしたりという使い方もできると思われ、将来的には様々なサービスに発展するのかもしれません。
なお、この3Dデータについてはアセットコルサほか様々なゲームとの互換性があるといい、将来的にはそういったゲームに取り込めるようになるのだと思われます。
現在ポルシェは「自動車販売以外」にも利益を獲得すべく様々なジャンルに進出し、様々な会社との提携によって「一体誰がお金を払うんだ・・・」というようなモノやサービスを開発していますが、今は無用に思えても、いずれは役に立つ時代が来るのでしょうね(そう考えないと新しいことにはチャレンジできない)。
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