| ポルシェ911のブランド力に加えシンガーの台頭によりRUFも再評価されることに |
その性能に比較するとRUFの相場は割安だとも考えられる
さて、わずか13台しか製造されなかったルーフRt12Rのうち「2台のみ」しか存在しないという後輪駆動バージョンが競売に登場。
ベースとなるのは997世代のポルシェ911ですが、搭載されるのはルーフ製のツインターボ水平対向6気筒、トランスミッションは6速マニュアル、最高出力は730馬力、最大トルクは939Nm、0−100キロ加速は3.3秒、最高速は370km/h。
なお、生産されたのは7年前だそうですが、走行はわずか276マイル(445キロ)にとどまっており、出品されるメカム・オークションではこれまでに見たことがないような価格をつけるのでは、とも見ているようですね。
RUF(ルーフ)はこんな会社
ルーフは「ポルシェのチューナー」として認識されることが多く、ただ正確に言うならば「ポルシェからパーツの供給を受け、そこに自社のパーツを組み合わせてルーフという完成車を作る自動車メーカー」。
そしてルーフを有名にしたのやはり1987年の「CTR」ことイエローバードであり、最高速340キロという当時としてはずばぬけた走行性能。
さらにそれを達成するのは「雨樋まで削り取ってボディ表面の空気抵抗を極限まで削り取る」といった究極のこだわりであり、こういった細かい配慮が車体の隅々にまで見られることが特徴です。
このルーフRt12Rにはカーボンセラミックブレーキが搭載され、もちろんサスペンションはルーフによる専用チューン、ホイールもルーフオリジナル、タイヤはミシュランパイロットスポーツカップタイヤ。
ドアミラーは小ぶりなカーボン製。
リアフェンダー上にはインテークが設けられ、これはある意味「ルーフの特徴のひとつ」。
エンジンフードにはRt12Rの文字。
ちなみにエンジンフードはカーボン製。
エンブレムは「RUF」。
ルーフRt12Rのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこのルーフRt12Rのインテリア。
ブラックレザーにブラックアルカンターラ、そしてシートはカーボン製のフルバケット。
メーターはルーフ専用の「グリーン」文字へ。
シートもやはりルーフらしい「チェック」柄へ。
ドアインナーハンドルは911GT3同様の「プルタブ」。
シフトブーツの下にはボディカラー同色のアクセント。
なお、このルーフRt12Rは少し前にピーターセン自動車博物館にて開催された「ルーフ展」にも展示された個体であり、かなり知られた個体でもあるようですね。
参考までにですが、「もう一台」の後輪駆動版ルーフRt12Rは今年2月に91万ドル(1億1400万円)にて落札されており、しかもその個体は27,400キロも走行していたとのことで、つまりコンディションからすると今回の個体のほうが「ずっと理想的」。
そう考えると、今回のルーフRt12Rは1億円を軽く突破し「どこまで上がるか」はまったく予想外であり、その結果に期待したいところですね。
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