| ポルシェ928はレストモッドも登場しており、カスタムのベースとしても人気が出そう |
クラシック911に変わるあらたな人気モデルとなる可能性も
毎年夏には様々な自動車関連イベントが開催され、そこでは様々な魅力的なクルマが競売にかけられますが、今回は現在評価を急激に上げつつあるポルシェ928が出品されることに。
ポルシェはそのラインアップを強化すべく6年の開発期間をかけて「928」を1977年に投入していますが、これは「フロントエンジン、トランスアクスル、後輪駆動、V8エンジン」というそれまでにないパッケージングを持っており、より長距離走行に特化した性格に仕立て上げられています。
今回オークションに登場するのはポルシェ「928GTS」
そして今回、RMサザビーズ主催のオークションに登場するのが928の最終モデル「928GTS」で、これは350馬力にパワーアップしたエンジン(5.4リッターV8自然吸気)、強化されたフロントブレーキ、改良されたトランスミッション、外観だと専用のスポイラーとドアミラー、17インチホイールといった装備が与えられ、1992年から1995年にかけて2,900台が生産されています。
この1995年式ポルシェ928は米国向けとして生産されたわずか26台しかないマニュアル・トランスミッション車のうちの一台であり(となると、928GTSであってもほとんどがATだったようだ)、ボディカラーはミッドナイトブルー、そしてインテリアカラーはクラシックグレー。
走行距離は16,650マイル、そして新車販売時のウィンドウステッカー、マニュアル、納車時からのサービス記録など一切の書類が揃う、とのこと。
オプションとしてはオートエアコンにパワーサンルーフ、6ディスクCDチェンジャーが装着され、納車から5年はポルシェ・オブ・ノース・オーランドにてメンテナンスを受けたという記録が残り、その後2000年に最初のオーナーはこのポルシェ928をノースカロライナ州シャーロットのコレクターへと売却。
さらに2021年には3番めのオーナーへと売却されるものの、この際に価格は「倍」にまで上昇していたといい、さらに2019年には現在のコレクターが入手して現在に至る、とのこと。
最初のオーナーもこのクルマを非常に大事にしていたようですが、その後のオーナーはいずれもコレクターばかりだったためにそこからはほとんど走行距離が伸びず、しかしメンテナンスはしっかりと施されており、かなり理想的な928だと言えるかもしれませんね。
ポルシェ928GTSのインテリアはこうなっている
そしてこちらはポルシェ928GTSのインテリア。
東寺の流行に従い、かなり「重厚」な感じですね。
シートのパッドはかなり肉厚。
サイドウインドウ形状はかなり独特。
トランスアクスル(フロントエンジンながらも、トランスミッションがリアにある)を採用するためにリアシート左右の間には大きな盛り上がりがあり、そのため囲まれ感のあるシート形状となっていますが、それがまたいい感じ。
スピーカーがやたらいっぱいあるところも「豪華なGT」であることを主張していると思います。
メーターは911の「5連」に比べるとかなりシンプルですね。
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参照:RM Sotheby’s