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空冷エンジンにMT搭載、710馬力のモンスター。ポルシェ911のレストモッド「プロジェクト・トルネード」がスゴすぎた

2022/08/24

空冷エンジンにMT搭載、710馬力のモンスター。ポルシェ911のレストモッド「プロジェクト・トルネード」がスゴすぎた

| 次々とポルシェ911のレストモッドが登場する中、ガンサーワークスはうまく差別化ができているようだ |

ベースに選ぶのは993世代の911のみ、そのデザインはポルシェのコンセプトカー風

さて、現在大きな盛り上がりを見せているポルシェ911のレストモッド。

もちろん元祖はシンガー・ヴィークル・デザインだと思われますが、現在は北米だけではなく欧州にも911のレストモッド人気が飛び火しており、同時多発的に911のレストモッドを行うショップが誕生している、という状態です。

その中にはシンガー・ヴィークル・デザインの「おこぼれ」を狙うもの、軽量化に特化したもの、価格最優先など様々なフォロワーが存在し、しかしそういった中でもひときわ異彩を放つのがこのガンサーワークス。

シンガーが964をベースに選ぶのとは対象的に、ガンサーワークスでは993をベースに選んでおり、かつ未来志向のデザインが与えられているところもきちんと差別化ができている部分だと思います。

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ガンサーワークス最新作、プロジェクト・トルネードはこんなクルマ

そこで今回ガンサーワークスが公開したのがその最新作「プロジェクト・トルネード」。

モントレー・カーウィークにて公開された911レストモッドですが、これまでの同社の作品よりもさらに未来に進んだといった印象もあり、まるでデジタルアーティストのつくる「未来のポルシェ911」といった雰囲気すら感じさせます。

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このガンサーワークス・プロジェクト・トルネードのボディは「(ドアを除いて)フルカーボン」にて再構築されており、フロントバンパーやフロントフェンダー、そしてフロントフード、サイドシル、リアフェンダーやリアウイングのデザインが自社オリジナルに。

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これら新しいボディパネル低ドラッグを実現しつつもダウンフォースを増加させ、さらに冷却性能をも向上させているといいますが、なにより重要なのはその「軽量化」で、なんとノーマル比で227kgも軽量化されている、とのこと(車体重量は1,225kg)。

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なお、ガンサーワークスのコンセプトは「もしポルシェが、993世代の911をずっと進化させ続けていたら」というものですが、そのコンセプトの通り、993世代の911の印象を残しつつ、ヘッドライトなど細部に至るまでが「最新のデザイン」となっているようですね。

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テールランプも993っぽさを持たせた新デザインへと変更されていますが、現代のクルマならではの大型ディフューザーを装備し、反面かつてのポルシェ製レーシングカーを思わせる、しかし新しい解釈がなされたテールパイプなど見どころがたくさん(エキゾーストシステムはインコネルとチタン製)。

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このプロジェクト・トルネードのデザインに際してはレーシングカーの要素を取り入れたといいますが、見たところ「ミッションR」など最新のポルシェのコンセプトカーが持つ要素も取り入れられ、フロントフェンダー後端からエアを抜くなど近代スーパーカーに顕著なデザインも。

そして993ターボに採用されていた「ホエールテール」リアウイングも再解釈され、その雰囲気を色濃く残しつつもシャープなデザインへと改められているようですね。

ちなみにホイールサイズは18インチ、そしてバレルはカーボンファイバー、ディスクはマグネシウム製、とのこと。

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ポルシェ911のレストモッド、ガンサーワークス・プロジェクト・トルネードのインテリアはこうなっている

そしてこちらはガンサーワークス・プロジェクト・トルネードのインテリア。

カーボン、レザー、アルカンターラが使用され、各部のデザインも近代的にとなっており、ステアリング・ホイールのスポーク部は現代のポルシェを連想させます。

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シートは新開発のカーボン製バケット型で、これはオーナーの体型によってクッションが調整される、とのこと。

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そしてカーボン製シェルにクッションを分割して貼るというのも現代のハイパーカーっぽい手法です。

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トランスミッションは6速マニュアル、センターコンソールにはマグネットによる着脱式のタブレットが備わります(これがインフォテイメントシステムの役割を担う)。

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ガンサーワークス・プロジェクト・トルネードに搭載されるのは空冷4.0リッターフラット6ツインターボで、ル・マン・レーシングカーと同様のフラットファン、リキッドチャージ冷却システム、Motec製エンジンマネジメントシステムなどが採用され、これらにより出力は標準状態で608馬力、トラックモードでは710馬力を発生させることができるといい、トルクは759Nm以上に達する、とのこと。

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駆動輪は後輪のみ、洗練されたアクティブサスペンションシステムとブレンボ製CCMRブレーキを備えることでポルシェ 918 スパイダーやマクラーレンP1に匹敵するサーキットでのラップタイムを記録することも可能だとされていますが、さすがにそこまではちょっとムリかもしれません。

なお、公道メインにてプロジェクト・トルネードを使用するユーザー向けとしてはツーリング・パッケージも提供され、これには小型のダックテールリアスポイラー、よりコンフォートなカーボンファイバー製シート、実用的なカーボン製インナーを持つフロントトランク、そして異なるエンジンチューンが与えられるようですね。

価格についてのアナウンスはないものの、おそらくは「億」、そして限定台数は25台のみだと言われています。

ポルシェ911のレストモッド、ガンサーワークス・プロジェクト・トルネードを紹介する動画はこちら

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参照:Gunther Werks(Facebook), Mr JWW

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