
| ひとまずボクは初日は見送り、数日経過してから様子を見ようと思う |
短期的には大きく株価が上がる要素はなく、中長期的にみても競争力が強化されるとは考えていない
さて、ポルシェがここしばらく進めている新規株式公開(IPO)。
正直いうと現在は時期があまりよろしくなく、というのもインフレやロシアによるウクライナ侵攻などネガティブな材料が多いためで、先行き不透明さから投資マインドが現在すっかり冷え込んでいる状態だから。
それでもポルシェは今年9月には上場を行うとしており、ポルシェに近い情報筋の話としてポルシェが600億ユーロから850億ユーロの評価額を目標としているというウワサも。
ポルシェはすでに大量の株式の予約注文を受けている
そしてまた別の報道によれば、ポルシェは監査役会の承認後すぐにも新規株式公開(IPO)の計画を発表する予定だとされ、すでに株式の数を上回る予約注文を受けているという話もあるようです。
さらにはTパワー・プライス・グループ、カタール・インベストメント・オーソリティといった投資界の重鎮もポルシェの新規株式公開に乗じて利益を出そうと目論んでおり、そのほかだとレッドブルの創業者であるディートリッヒ・マテシッツ、ルイ・ヴィトンを筆頭とするLVMHグループの総帥、ベルナール・アルノーも今回の上場には高い注目を向けていると言われます。

少し前には評価額の引き下げが必要だとも言われたが
なお、ちょっと前だと、ポルシェの掲げる目標額が野心的にすぎるとされ、ポルシェはフェラーリに比較すると「超」高級ブランドではなく、よって不況に強い類のブランドではないためにさほど株価が上がらないだろうと言われたものの、直近だと上述のように「大物」が投資する可能性が報じられるなど、いささかポジティブに動いているという傾向も。
ただ、それでも一部の投資会社は「ポルシェは独立性が低く、結局のところフォルクスワーゲンにいいように操られているだけであって経営に主体性がない」ことを指摘しており、フォルクスワーゲン本体が傾けばポルシェも思い切った投資を許されず、アグレッシブな経営ができないと見られているもよう。
実際のところ、フォルクスワーゲンのCEOはポルシェと兼任にてオリバー・ブルーメ氏が担当していますが、同氏はフォルクスワーゲングループの取締役会の意向に忠実だとされ、よけいに同氏の(VWのCEOへの)就任によってポルシェの独立性が低くなったと捉えられています。
IPOの条件では、フォルクスワーゲンはポルシェの筆頭株主となり、投資家はポルシェの株式を購入することができるものの、その株式には議決権がなく、これもまたネガティブな要因だという人々も(ポルシェ創業者一族が、自分たちの影響力が薄れることを懸念したためだと言われる)。
ぼく自身としては「ポルシェの株を買うか」と尋ねられると「うーん」といった感じであり、買うにしても上場から1週間ほどして様子を見てからだろうな、と考えています。
その理由としては上に挙げたとおり、結局はポルシェといえどもその経営に自由はないためで、上場後に少し時間が経過し、市場がなんらかの判断を下した後にもう一度検討してみよう、といったところですね。
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参照:Bloomberg