ポルシェ718ボクスターの価格が日本でも発表され、ポルシェのサイト上でも「ボクスター」から「718」に(ケイマンはまだ”ケイマン”のまま)。
価格も発表されており、下記の通り。
718ボクスター(6MT)658万円
718ボクスター(7AT)710万4000円
718ボクスターS(6MT)852万円
718ボクスターS(7AT)904万4000円
これまでの981ボクスターの価格がMT/613万、7AT/661万、981ボクスターSで761万/809万円なので、718ボクスターでは前モデルに対して45万円程度の値上がりですが、718ボクスターSは90万円近く値上がりしていることになります。
パフォーマンスの向上度合いからするとベースモデル(718ボクスター)のほうが大きく、やはりベースモデルはお買い得と考えてよいでしょうね。
なお718ボクスターS(7AT)の価格は981ボクスターGTS(6MT)の885万円を超える価格であり、かなり高価になってきています。
となると718ボクスターGTSはゆうに1000万を超えるであろうことも想像でき、これはもう「一昔前の911カレラ」の価格と言っても良いでしょう(ぼくが997カレラを購入した2005年では、消費税の関係もあるが911カレラのベースモデルは945万円だった)。
日本仕様において特筆すべきは「事実上左ハンドルが選べなくなる」ということ。
4月30日までの受注であれば左ハンドルが選べるようですが、それ以降はなんと右ハンドルのみ。
なお現行ボクスターの中古相場はどんなものか?と思ってみてみると981ボクスター(2.7)、2012年モデルあたりで600万円弱。
発売当時は600万円を切っていたと思うので、「3年たってもほとんど新車価格と変わっていない」とも言えます。
ただ多くの中古車はPDKほかオプションを装備しているので、その分は「割安」とも考えられますが、とにかく現行世代のポルシェの人気の高さには驚かされます。
なお2015年式だと装着されているオプションの価格も中古車価格に反映されており「新車のベース価格以上」が常識のような価格に。
2014年式からようやく新車価格を下回るか?という感じですね。
ポルシェが2016年モデルより、ボクスターを「718ボクスター」、ケイマンを「718ケイマン」とすることを発表。
「911カレラ」みたいな感じですね。
これは1957/1962年の4気筒エンジンを搭載したポルシェ550を改良型レーシングカーの名称でもありますが、これをそのまま採用する、という形ですね。
過去にポルシェはボクスターの下にこの「718」を設定して新たなエントリーモデルにしようとしていた時期がありますが、「利益が取れない」としてこれを断念したという経緯があります。
※ポルシェは2013年頃から、この「718」の名称を市販車に与えようとしていたという報道が何度かあった
ただ、その時と今とでは経営陣が入れ替わっているので事情は異なるとは思うのですが、今回(現行の)ボクスター/ケイマンに718という名称を与えたということは、やはりボクスターの下は無い、とも推測できます。
この戦略を見る限り、ポルシェは過去の遺産をフル活用し、それを未来に繋げる方針なのだと思われますが、718というレーシングカーの名称を用いたことを考えると、ボクスター/ケイマンは今後より軽快なスポーツカーへと発展するのかもしれません。
一方911シリーズはよりGT(グランドツアラー)としての性格を強めるのかもしれませんね。
ボクスター/ケイマンは来年にフェイスリフトを控えており、その際にエンジンが(過去の718と同じ)4気筒になることが公表されていますが、ちょうどいいタイミングとも言えます。
なおスペックの詳細は公表されていませんが(これまでの報道ではエンジンは1.6と2.0、出力は3種類と言われている)、価格についてはボクスターのほうがケイマンよりも高くなる(これは今でも同じ)、とのこと。