空冷ポルシェはここ数年で大きく価値を上げていますが、1970年代のポルシェ911だと2000万円で落札された例も。
さらには964や993世代の911の価格もどんどん上がっており、購入したとしてももはや気軽に乗れない状態(値上がりを期待してほどんに走ってしまいそう)。
今回はドイツのコレクターが保管していた空冷ポルシェのコレクションが一気に放出されるとのことで、1995年製993 Carrera RS Clubsport(6000万円くらいの予想落札価格) 、1993年964カレラ RS 3.8(1億円くらい)、1993年製964 Turbo Sライトウエイト(1億3000万円くらい)、1995年製993 GT2(2500万円くらい)、1989年930ターボ(2000万円くらい)、1973年製911カレラRS 2.7 ライトウエイト(3000万円)、1998年製993ターボS(4300万円くらい)というそうそうたる顔ぶれ。
正直その存在すら知らなかったほどのレアモデルが並びますが、壮絶な入札合戦になるのは必至。
なおぼくは空冷ポルシェにあまり興味はなく、それは過剰に価格が高いからで、決して評価していないわけではないのですね。
現在911はターボエンジンに移行しており、正直空冷911との差はかなり大きいと考えています。
水冷世代の911は996から始まり、この時に993世代の相場が一気に上昇。
その後997に移り、この997は993世代を彷彿とさせるルックスを持っていたために人気が高まり、同時に993相場が下落。
その後しばらく993は安かったのですが991世代に入ってからまた相場が上昇し、今回のターボエンジン化で一気に再ブレイクといった状況です。
実際のところ運転したフィーリングや各部の印象は996→997→991前期と徐々に大きく差が開いていたのですが、それが段階的に移行していたのでその差が拡大していることになかなかに気づかず、しかしターボエンジン化によってその差が明確に。
なおこの差は「二度と縮まることがない」ものであり、これが空冷ポルシェの中古価格を押し上げる理由になっている、とぼくは考えています。
その差はやはりドアの開閉音とエンジンのフィーリングであり、開閉音はともかくエンジンの回転落ちについては驚くほどの大きな差となっており、どちらがいいかという問題は別として、空冷ポルシェの評価が高いということは何らかの結果を意味しているのかもしれません。
ただしこれはマニュアル・トランスミッションで乗ってこその差であり、またスポーツ走行をしないのであれば現行911の方がずっといいだろうとぼくは考えています。