|最初のアルファロメオ市販モデル「G1」。形状を残しているのは世界でこの一台のみ|
今までのオーナーは3人
アルファロメオ最初の市販車「G1(1921年)」が競売に登場予定。
これは52台のみが製造されたものですが、なんと今回オークションに登場するのは「世界で唯一、形状をとどめている個体」。
シャシーナンバーは6018で、最初のオーナーはオーストラリア人。
その後1940年代にアルファロメオ・コレクターの手に渡り、このオーナーが1965年まで保有した後に別のオーナーの元へと譲り受けられレストアを施されることに。
なお、この個体はペブルビーチにて開催されたコンクール・デレガンスにて何度か受賞経験があり、現在でも「走行可能な」状態にあるそうです。
アルファロメオはこういった経緯をたどっている
アルファロメオの母体としては、1910年にAnonima Lombarda Fabbrica Automobili(ロンバルダ自動車製造株式会社)がフランスのトラック会社(のミラノ工場)を買い取ったのがはじまりで 、これを略してA.L.F.A.。※アルファロメオのエンブレムは、当時ミラノにおいて多大な勢力を持つビスコンティ家の家紋に由来
その後1918年にニコラ・ロメオ技師有限会社と吸収されて「ニコラ・ロメオ技師株式会社」に名称が変更され、その2年後に「ALFA-ROMEO」へと社名を変更するも1933年に国営化。
1948年に持ち株会社の手に渡り「アルファロメオ・S.P.A.」へと組織変更を受け、その後1986年にフィアットに買収されて現在の体制に。
このG1の予想落札価格は1億7000万円以上
エンジンは6.3リッター6気筒で出力は70馬力。
同時代のT型フォードより20馬力も高出力で(50馬力と70馬力との際は大きい)、最高速度は時速130キロ。
大変に貴重な個体であるのは間違いなく、そのためオークションにおいても1億7000万円以上は値がつくだろう、と言われているようですね。
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かなり価格が上がりそうな、アルファロメオTipo B3がオークションに登場予定。
9台のみ製造されたうちの一台(二番目)ですが、2.9リッターツインスーパーチャージャーを有する直列8気筒エンジンを搭載。
この車両は1934年製とのことですが、画像を見ると驚くべきコンディションを保っており、相当な価値を持っていることが容易に想像できます。
なおフロントにはフェラーリのエンブムがありますが、フェラーリの設立者、エンツォ・フェラーリはもともとアルファロメオのレース部門の責任者で、1932年にアルファロメオがレース活動を休止するとそのマシンを譲り受けてレース活動を行っていたと言われるので、ちょうどその頃の車なのだと思われます(この車両に関しては情報が少ない。なおフェラーリ設立は1947年)。
予想落札価格は最高で5億円程度とみられますが、お金がある人だったら何としてでもコレクションに加えたい一台なのでしょうね。