
| アルファロメオはほかブランドとの差別化のため「ドライバビリティ」という要素を高いプライオリティに掲げるようだ |
そうなればジュリア・クーペ、GTVの復活は欠かせない
さて、ロシアのカーデザイナー、マキシム・シェルシュネフ氏がアルファロメオ・ジュリア・クーペのレンダリングを作成して公開。
これはもちろんアルファロメオ公式ではなく、デザイナー氏(フォルクスワーゲン、アウディなどでのデザイン経験がある)が自身の希望や提案を織り交ぜて作ったものであり、(現時点で)実現される可能性は限りなく低いものと思われます。
ただ、アルファロメオ・ジュリア・クーペのウワサは過去に何度か出ていて(しかし最近はほとんど聞かれなくなった)、デザインはともかくとしてジュリア・クーペそのものが発売される可能性は「ゼロ」ではなさそうですね。
アルファロメオのデザインは今後どういった方向へ?
なお、アルファロメオのクルマは以前から非常に特徴的なディティールを持っていて、それは「盾形のグリル」。
もちろん今回のレンダリングでもその盾形グリルが再現されており、これがあるだけで「アルファロメオだと」わかるほどのインパクトを持っています。

いつもぼくが思うのは、アルファロメオはこのグリル以外にも識別性の高いデザインを(過去の資産として)持っていて、現代においても1960年代のジュリアは非常に人気があり、こういったデザインをニューモデルでも採用すればいいのになあ、ということ。
ただ、デザイナーの立場からすると、レトロルックのように過去にモチーフを求めるデザインは「自分の存在意義を否定されているようで」あまりいい気がしないといい、それもまた理解できる話でもありますね。

かくしてデザイナーたちは「新たなるアイコン」として過去にまで語り継がれるデザインを考案しようとすることになりますが、料理、絵画や音楽、映画、小説のように、現代ではなかなか「未来永劫残りそうな」作品はなかなか生まれないもよう。
自動車においては、およそ過去に多くのデザインが出尽くしているからなのか、現代では様々な規制という制約があって思うようなデザインができないからなのか不明ではあるものの、近代で「後世に残りそうなのは」クリス・バングルの考えた「バングル・アス」くらいのものかもしれません。
アルファロメオのデザインは「トナーレ」で新世代に
そしてアルファロメオに話を話を戻すと、「現実の」アルファロメオにおいては「トナーレ」で新しいデザイン世代へと突入することになり、そしてメインとなるのは「3 x 3」なるコンセプト。
これは3つのエレメントを反復するというものですが、これは今後しばらくの間、各モデルにわたり継続されることになりそうです(フェイスリフト版のステルヴィオもこの顔つきになるようだ)。
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加えてアルファロメオは今後「走るiPad」ではなく、ドライバーがちゃんと運転するクルマを作ることに専念し、つまりドライバビリティを追求するともコメントしていますが、これも今後のデザインに反映されることになるのかも(スポーツカー的ルックスが用いられるものと思われる)。

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ただ、現時点で「スポーツモデル」を開発することは難しく(同じ資金と時間、リソースがあればまずはSUVが先決)、しかしピュアエレクトリック時代になれば、現在のようにガソリン車専用、そしてアルファロメオ専用のプラットフォームを使用する必要はなくなり、ステランティスとして共同開発したプラットフォームを使用する事が可能に。
そしてこうなると「より低いコスト、短い時間で様々なバリエーションの」クルマを開発することもできるため、上述のように「ドライバーズカーを目指す」というコンセプトのもと、「ジュリア・クーペ」を発売することができるようになるのかもしれません(GTV復活という説もある)。
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