| フェラーリ250GTOの相場は天井知らず |
あの「すべてのレースをノークラッシュで走り抜けた」フェラーリ250GTOがオークションに登場し、約53億円で落札されるとともに、「自動車史上、二番目に高い価格で落札されたクルマ」としても記録されることに。
なお、これまでオークションでもっとも高く落札されたクルマはやはりフェラーリ250GTOで今年6月の「77億円」。
今回のフェラーリ250GTOについて、オークションの開始価格は37億円からなので、開始価格からは相当に値を上げたことになりますが、今年6月の77億円記録以前に「最高落札額記録」を持っていたフェラーリ250GTOは約41億円(2013年)で落札されており、これに対しても異常な上値をつけた、ということに。
なお、さらに驚かされるのは、この「77億円」という記録はあくまでもオークションによって販売された250GTOということで、オークションによらず個人売買だと今年にカーコレクター、デビッド・マクニール氏が約90億円で250GTOを購入した例もある、という事実。
このフェラーリ250GTOはまだまだ値を上げる
今回のフェラーリ250GTOは36台が製造されたうちのシャシーナンバー3413GTで、最初はフェラーリがテスト用として使用。
さらにはF1王者にも輝いたフィル・ヒル氏が1962年のタルガ・フローリオでもドライブしており、イタリアンGTチャンピオンシップ、1963/1964年のタルガ・フローリオでの優勝経験も。
合計で20以上のレースに出場されたと言われ、そのうち優勝はなんと15回、そしてクラッシュ経験はゼロ。
さらにこのフェラーリ250GTOはスカリエッティによる「シリーズⅡ GTO/64」アップグレードを受けた4台のうち1台だとも記録されており、歴史的価値を考えても「これ以上はない」個体だと言えそう。
アメリカ車だとコブラ、イギリス車だとジャガーD-Typeが(それぞれの国籍を持つクルマとして)もっとも高値で取引されるクルマとして知られるものの、とにかくフェラーリ250GTOはそれらに対しても圧倒的に高額な相場で取引がなされ、今後も価値を上げ続けるのは間違い、と断言できます。
なお、つい先ごろ「実は(1回だと思っていた)ル・マンの優勝経験が2回あることがわかった」フェラーリ275Pも相当な価格をつけることになるのかもしれません(フェラーリのレーシングカーで、ル・マンにて二度優勝した個体は他に存在しない)。
そのほか、3台のみ製造され、その中でもル・マン優勝経験を持つ1964年製フェラーリ275GTB/Cスペチアーレも売りに出されないまま存在しており、これは「もっとも価値の高いフェラーリ」とも言われていますね。
VIA:RM Sotheby's