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フェラーリ550をベースに「250GTO」の要素を取り入れたワゴンを制作するというプロジェクトが公開。アリかナシか

2019/01/13

意外によく考えられたデザインであり、単なる思いつきではなさそう

ロンドン拠点のデザインカンパニー、Neils van Roijデザインが「フェラーリ550マラネロをベースに、フェラーリ250GTOの要素を加味したワゴン」を制作するというプロジェクトを自身のFacebook上にて公開。

550マラネロは1996-2001年に発売されていたフェラーリのV12フラッグシップモデルで、その後継は575Mマラネロ、そして次は599GTBフィオラノ、次がF12ベルリネッタ、また次が812スーパーファスト。

つまり5世代も前のモデルとなりますが、 Neils van Roijデザイン がこれを選んだ理由は「250GTとの結び付きが強いから」。※250GTOは250GTのホモロゲーション取得モデル

あちこちに250GTへのオマージュが散りばめられる

なお、550マラネロのデザインはピニンファリーナですが、550マラネロの外装デザインにあたっては「275GT」をモチーフにしたと言われており、そして275GTは250GTの直接の後継なので、そう考えると「550マラネロは250GTOの遠縁」とも言えそう。

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画像を見るとたしかに250GTO風の(フロントフェンダーやCピラー上の)スリットが確認でき、フロントには大きなエアダクトも追加。

こちらがフェラーリ250GTOですが、 Neils van Roijデザイン はボディ脇のスリットをCピラーにも追加してそのイメージを強調。

加えて250GTOのフロントにあるダクトは「3つ」ではあるものの、 Neils van Roijデザイン のスケッチだと「2つ」となり、これもアレンジを加えている部分。

なお、アレンジといえば、 Neils van Roijデザイン は「シースルーパワードーム」をボンネット中央に設置するとしており、つまりここからエンジンが見える、ということになりますね。

そして「なぜワゴンボディなのか」は不明ではありますが、意外と格好いいんじゃないか、という気もします。

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ちなみにテールエンドのデザインも250GTOへのオマージュですね。

フェラーリ250GTOは「もっとも高価なクルマ」

なお、フェラーリ250GTOは自動車史上もっとも高価なクルマだとして知られ、その落札価格はじきに100億円に届こうかというほど。

当然250GTOは多くのデザイナーの創作意欲を刺激しており、過去にはインダストリアルデザイナーが「現代にフェラーリ250GTOが蘇ったら」というレンダリングを公開しているほか、

フェラーリ自身も過去にレースで活躍した250GTOをモチーフにしたフェラーリGTC4ルッソを製作したことも(ある意味では250GTOとワゴンとの融合がここに誕生した)。

そして過去にはフェラーリGTC4Lussoを1970-1980年代のフェラーリ365/400/412風に逆行させるカスタムを実現させた「アレス・デザイン」も250GTOの現代版を制作する可能性がある、と発表していますね。

ただ、250GTOはフェラーリにとっても「最大の資産」であると考えられ、うかつなものを作るとフェラーリからの物言いが付く可能性が高いほか、フェラーリファンからもバッシングを受けることが予想されます、

VIA:NEILS VAN ROIJ DESIGN

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タルガ・フローリオで二度の優勝経験を持つフェラーリ250GTOがオークションへと登場予定。
フェラーリ250GTOはとにかく高額にて取引されることで知られ、先日も「41億円」という高額落札記録を更新したばかり。
フェラーリ250GTOは250GTベルリネッタSWBのエボリューションモデルで、レース参戦のためのホモロゲーション取得用モデルという位置づけです。
GTOとは「Gran Turismo Omologato(グランツーリスモ・オモロガート)」の略で、フェラーリにおいては高性能モデルの代名詞とも言える記号となっていますね。

もしかして史上最高額での落札も

250GTOは1962年から1964年にかけてバージョン違いを含めると39台が製造されており、「もっとも価値の高いフェラーリ」としてもその名を轟かせています、
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RMサザビーズによると、2000年代以降に250GTOがオークションに登場するのは今回で3台目で(パブリックオークション以外を含めるともっと多い)、この250GTO(シャシーナンバー3413)は1962年にフェラーリの顧客であるエドアルド・ルアルディ=ガバルディ氏へと販売され、その年に10のレースにエントリーしたもの。
一つのレースを2位で終えた以外は「すべて1位」という戦績を残し、イタリアン・ナショナルGTチャンピオンシップでも優勝を飾ることに。

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その後エドアルド・ルアルディ=ガバルディ氏は2台目のフェラーリ250GTを入手したためにこの個体をジャンニ・ブルガリ氏へと売却。
そしてジャンニ・ブルガリ氏によってこの250GTOは1963年と1964年のタルガ・フローリオにて勝利を収めており、合計20ものレースにエントリーしながら「一度もクラッシュなし」で走り切るという偉業を達成しています。※フェラーリ250GTOがタルガ・フローリオで優勝したのは3度なので、そのうちの2回がこの車両によるもの

なお、同じフェラーリ250GTOで、やはり6年間無事故で走った個体は今年6月になんと「77億円」という巨額で落札されることに。

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その後レースを引退しコレクターズアイテムとしての余生を送ることになりますが、当時のままのエンジン、トランスミッション、車軸を残しており、歴史的価値も非常に高い一台だと言えます。

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2000年には現オーナーであるグレッグ・ホワイトン博士(前マイクロソフトのソフトウエア設計チーフ)の手に渡り、いくつかのヒストリックカーイベントで実際に走行している、とのこと。

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RMサザビーズは「50億円くらい」と予想落札価格を見積もっているものの、どう考えてもそれより上の価格がつくのは間違いなく、もしかすると「史上最高額」を記録するかもしれませんね。

VIA:RM Sotheby's

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JUN(intensive911)

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