| フェラーリはずいぶん前からSUVを計画していた |
コードネームはフェラーリF151

フェラーリFFは、フェラーリにとって初の4WDということでエポックメイキングな車ですが、なんとジウジアーロによるデザインモデルが存在(フェラーリFF市販モデルの横にあるワゴン)。
ジウジアーロといえばイタルデザインの創設者で、イタルデザインは2010年5月にVWアウディグループによって買収された後、ランボルギーニがその株式を保有。
フェラーリFFは登場が2011年11月ですので、プロトは当然買収前の作品と思われますが、なんとも妙な感じです(ドゥカティがメルセデスAMGとのコラボモデルを発表した直後にドゥカティがVWアウディに買収されたような)。
それはともかく、フェラーリFFはピニンファリーナの作品とされますが、このジウジアーロのデザインしたモデルの影響を色濃く受けていることは間違いなく、フロントフェンダー、ルーフのグラスエリア、リアクォーターウインドウ、テールランプ等にそれを見て取ることができます。

フェラーリはFFという全く新しいコンセプトの車を発売するにあたり、いくつかのコーチビルダーとの間でコンペを行ったようですが、それにジウジアーロも参加した、ということのようですね。

最終的にはピニンファリーナのデザインで仕上げたようですが、ピニンファリーナも「ジウジアーロのデザインをベースにして」と指示を受けたのかもしれませんし、そうであればジウジアーロは「案は採用されなかったがデザインを流用された」形になるのかもしれませんし、双方の間で何らかの取引があったのかもしれませんし、それは不明。

ただ、イタリアの場合は前任のデザインをそのまま別のデザイン会社が引き取ることもあり(アルファロメオ156など)、こういったものは「仲間内で」のやりとりというレベルなのかもしれませんね。

488GTBについても、ピニンファリーナのデザインした458をベースにしてインハウスでデザインしたわけですが、488GTBを販売した時のピニンファリーナの利益はどうなるんだろう、と考えたりすることがあります。
