
| ”GTO”にしてはちょっと地味? |
さて、フェラーリは今年中にまだ「2モデル」を発表すると言われていますが、そのうちの1台だと思われるのが「812GTO」。
ちなみにもう一台は「SF90スパイダー」だと思われ、しかしこれらはコロナ禍の影響にて発表が後ろ倒しになる可能性も報じられていますね(こればっかりは仕方がない)。
そして今回目撃された812GTOと思われるプロトタイプで、もちろんGTOという名称は「仮」。
フェラーリのハードコアモデルについては、「288GTO」の例に倣ってメディアが”GTO(グランツーリスモ・オモロガート)”と呼ぶことが多く、今回もその例にもれないということになります。
フェラーリは各世代でハードコアモデルを発表してきたが
なお、直近で発売されたハードコアモデルだと「488に対する488ピスタ」「F12に対するF12tdf」があり、これらはパワーアップに加えて大幅な軽量化、エアロダイナミクスの改良、機能や構造的なアップデートが施されていることが特徴です。
そしてこれらはフェラーリにとっての分類だと「スペシャルシリーズ」となり、全体の販売のわずか5%のみに限定される特別なモデルたち。
なお、スペシャルシリーズのほかはICONA(モンツァSP1/SP2のようなアイコン的限定シリーズ)、GT(GTC4ルッソ、ポルトフィーノ、ローマ、そして今後はプロサングエもここに)、SPORT(F8系、812系、SF90ストラダーレ)といった分類がなされています。

今回目撃された車両は「812スーパーファストのハードコアモデル」だと思われ、つまりはF12tdfのようなモデルだと考えられますが、前後バンパー形状に変更があり、リアアンダーには「何か」が隠されている模様。
F12tdfについては、標準モデルのF12に比較して「+39馬力、-110kg、後輪ステアリング追加、シフトチェンジその速度向上、エアロダイナミクス強化(ダウンフォースは倍に)」といった変更が施され、もちろん外観も大幅に変更されています。
それに比較すると、今回のプロトタイプは(見た目だけでしか判断できませんが)ちょっと地味にも見え、よって一部では「ハードコアモデルではなく、改良モデルでは」という見方もあるようです。

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812スーパーファスト「延命」説も登場
なお、フェラーリ812スーパーファストは2017年にF12ベルリネッタの後継として登場しており、メカニズム的にはF12からのキャリーオーバーが多く、いわば「F12の大規模フェイスリフト(マイナーチェンジ)版」。
フェラーリはこういった大規模フェイスリフトを施す際にモデル名を変更し、「先代とあわせて10年」というライフサイクルを構築するのが最近の通例となっています。

よって、「F12とセットで」考えた場合、F12は2012年に登場しているので、この大規模フェイスリフト版である812スーパーファストは2011年か2012年あたりまで継続され、その後フルモデルチェンジ版ニューモデルに切り替わると考えるのが妥当。
ただし「環境規制」のためにブランニューモデルの開発が難航している可能性があり、812スーパーファストのモデルライフを延長し、その間にもう一度改良モデルを投入することでフレッシュさを維持するという見方もあるようですね(458>488>F8のようなイメージ)。
なお、動画については「現行812スーパーファストのエンジン音よりも低い」というコメントもあって、フェラーリが現在開発中の「環境対応型V12」を積んでいる、という可能性も否定できません。

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いずれにせよ、その全容が明らかになるのを待つしかなさそうではありますが、こういった状況下でも積極的にニューモデルの開発に取り組んでいるというのは嬉しい限りですね。
参照:Varryx