| 数十年、もしかすると100年以上も存続することを考慮すると、時代に左右されないカラーがいいのかも |
一方で、F1最盛期をイメージさせるレッドの価値も無視できない
さて、世界に一台しかない希少なカスタムボディカラーを持つラ・フェラーリが11月の競売に登場することになり、大きな注目を集めています。
ラ・フェラーリは合計で500台が製造されていますが、このラフェラーリは非常に深いパープルのようなワインレッドのような「Vinaccia(ヴィナッチア)」というボディカラーを持ち、これはイタリア語で「ぶどうから果汁を絞った後の絞りかす」を指しており、まさに言い得て妙といった感じですね。
最初にオーダーしたのはスイスのオーナー
このラ・フェラーリを最初に(新車時に)オーダーしたのはスイスのオーナーだそうですが、この色を選んだのは、そのコレクターが持つ別のクラシックフェラーリのカラーに合わせたいと考えたからなのだそう。
近代のフェラーリというとやはり「ロッソ」ではあるものの、それ以前だとネイビーやシルバー、ゴールド、水色、ワインレッドといったボディカラーも珍しくはなく、そのオーナーさんは「そういったうちの一台」を所有していたのかもしれませんね。
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なお、このヴィナッチアはグロス(光沢)仕上げとなりますが、フロントスプリッター、サイドスカート、リアディフューザーはすべてサテンブラック仕上げ。
このクラシカルなカラーに合わせたのか、カーボンファイバー(エクスポーズドカーボン)を使用していないところが「さすが」といった感じです。
ホイールはグリジオ(グレー)の5本スポーク鍛造、そしてブレーキキャリパーはブラック。※ボディカラーにあわせたのか、ホイールのトーンを抑えたところは素晴らしい
ボディ全体はプロテクションフィルムによって保護されている、と紹介されています。
プランシングホースは一般的な「クローム仕上げ」。
エンジンベイにはカーボンファイバーが使用されています。
このボディカラーはレッドアクセントとのマッチングもいいようですね。
クラシカルなボディカラーを持つラ・フェラーリのインテリアもクラシカルだった
そしてこちらはこのラフェラーリのインテリア。
ブラックに加えて「Pelle Chiodi Di Garofano」と呼ばれるブラウンレザーを使用しており、スイスの(最初の)オーナーが所有しているほかのフェラーリとマッチさせたカラーを持つ、とのこと。
インテリアにはカーボンファイバーが使用され、エクステリアに比較すると近代的な雰囲気を醸し出しています。
ダッシュボードの一部にはアルカンターラが使用され、これがエクステリアのサテンブラックとマッチしているようですね。
シートはデイトナスタイルでもなく、表面にステッチがほぼ入らないレトロな仕様。
随所にこだわりが見られるインテリアだと思います。
ラ・フェラーリのフロントトランクを見ることはかなり少なく、しかし画像を見ると、ファンが設置されているためか収納スペースがかなり小さいようですね(それでもこれだけ確保してくれているのはありがたい)。
今回、このラ・フェラーリは11月6日に開催されるオークションへと登場する予定ですが、「ワンオフ」のボディカラー、そしてクラシックフェラーリにちなんだカラーを持つため、かなりの価格がつくんじゃないかと予想されています。
やはりフェラーリというと「ロッソ(レッド)」のイメージが強いものの、希少価値、そして今後長きに渡って価値を発揮するとなると、こういったタイムレスなカラー、そして希少色のほうが有利なのかもしれませんね。
RMSサザビーズによると、最初のオーナーはこのラ・フェラーリを1〜2年の間コレクションとして保管しており、その後2人目のオーナーがイギリスへと輸入することになりますが、やはり2人目もほとんど乗らずに「保存」していたために走行距離はわずか1,477キロにとどまります。
インテリアカラーにマッチしたラゲッジセットのほか、もちろんオリジナルのツールキット、オーナーズマニュアルも付属しています。
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参照:RM Sotheby’s