
| フェラーリF12tdfは手放そうと考える人が本当に少ない |
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V12フロントエンジン搭載フェラーリはここへきて急激な値上がりを見せる
さて、フェラーリが799台のみの限定モデルとして発売したF12ベルリネッタのハードコアバージョン、F12tdf。
このtdfというのは「ツール・ド・フランス」を意味していますが、1950年代後半、250GTベルリネッタ・コンペティツィオーネがツール・ド・フランスで連勝したことにちなんでつけられた名称であり、当時この名称を使用できるのは同レースで優勝したクルマのみであった、と言われます。

フェラーリF12tdfはこんなクルマ
そこでこのフェラーリF12tdfについて、1950年代の250GT「ツール・ド・フランス」と同様にV型12気筒エンジンを搭載し、しかしその出力は(F12ベルリネッタ比で+39馬力の)780馬力。

さらにF12ベルリネッタ比で100キロもの軽量化が図られており、0-100キロ加速はわずか2.9秒、200キロに到達するまでに擁するの5.9秒。
ちなみにフェラーリのテストコース、フィオラノ・サーキットのラップタイムはラフェラーリから遅れることわずか1.3秒の1分21秒00であり、フロントにV12エンジンを搭載するモデルとしては「とんでもなく速い」クルマです。

そのタイムを達成するためにはドライブトレーンにも手が入り、搭載されるデュアルクラッチ・トランスミッションにおいてはシフトアップでは30%、シフトダウン時には40%も変速スピードが向上し、さらにギアレシオが6%クロスされて加速も大幅に鋭くなっています。

さらにはダウンフォースも向上していて、F12ベルリネッタ比だと+89%という数字を誇り、そのためにはフロントスプリッターや・・・。

リアサイドウインドウにもスポイラーが追加され・・・。

テールエンドはダックテール形状に。

なお、このレトロな給油キャップ、そして「3本スリット」は当時の250GTへのオマージュです。

このフェラーリF12tdfの走行距離はわずか430km
そして特筆すべきはこのフェラーリF12tdfの走行距離がわずか430kmにとどまるということ。

新車にてスウエーデンの顧客へと納車され、2017年と2019年の整備はモナコモーターズによって行われ、2020年、2021年、2022年の整備はすべてシャルル・ポッツィ・パリで実施されたそうですが、直近の整備は今年4月に行われ、それ以降の走行距離はわずか20km未満だと紹介されています。

このフェラーリF12 tdfは新車当時から非常に高い人気があり、あっという間に「億」という価格にまで相場が跳ね上がっていますが、いずれのオーナーも今後の値上がりを期待し、乗らずに大事に保管していたのでしょうね。

このフェラーリF12tdfの仕様を見てみると、まずボディカラーはビアンコ・アブスにネロ・インテリアという組み合わせに始まります。

装着されるオプションは多岐にわたりロッソ・スクーデリアのブレーキキャリパー、スポーツエグゾーストシステム、HELEストップ・スタートシステム、リアパーキングカメラ、カーボンファイバー製ヘッドライトバケットに・・・。

インテリアでは、Bluetoothと衛星ナビゲーション付きのハイパワーHi-Fiサウンドシステム、イエローレブカウンター、大型カーボンファイバーレーシングシート、助手席ディスプレイ、助手席フットウェルマウント消火器、ネロ・アルカンターラ、シートベルト、ロッソ色のヘッドレストステッチなどが装備されています。

ちなみに消化器はエレガントなアルカンターラ巻き。

F12tdfはもはや絶滅寸前の自然吸気V12ガソリンエンジンを積んでいることから将来にわたるコレクション価値が非常に高く、そしてこの個体は走行距離430kmにとどまり、今回の販売(プライベートセール)は「新車同様」のコンディションを持つF12tdfを入手することができる、またとない機会かもいれませんね。

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