
| おそらくはフェラーリ主催の試乗イベントにて撮影したようだ |
現時点では、まだまだ「走行する」プロサングエの動画は珍しい
さて、世界各地にてフェラーリの新型SUV「プロサングエ」が公開されていますが、今回は雪上にてそのプロサングエが走行しドリフトを行う動画が公開されています。
プロサングエは725馬力を発生する6.5リッターV12エンジン(F140IA)をフロントに搭載し、4輪を駆動しますが、この雪の中でもドライバーは危なげなくプロサングエをコントロール下に置いているように見え、いかに車両制御システムが優れているかがわかりますね。
フェラーリ・プロサングエは他メーカーのSUVとはやや異なる考え方を持つ
なお、このプロサングエはSUVといえど(ただしフェラーリはSUVという表現を避けている)オフロードでの走破性を強調したものではなく、プロモーション動画を見る限りでは、「リゾート地などでの未舗装路を快適かつ安全に走行して目的地にたどり着ける」というキャラクターを強調しているように思います。
よって南仏のリゾートでのちょっとした土の上、サンモリッツなどのスキーリゾートへの行き来といった場面に最適なフェラーリがこのプロサングエということになりそうですね。
フェラーリ・プロサングエには新しいアクティブサスペンションが備わる
このフェラーリ・プロサングエのメカニズム面における最大のトピックは「新フェラーリ・アクティブ・サスペンション・システム」。
ビークルダイナミクス制御システムそのものは812コンペティツォーネに採用される4輪操舵、296GTB/296GTSて投入された6w-CDS(6ウエイセンサーを用いたシステム)を核とするABS evoが採用されますが、これに加えてプロサングエでは新しいサスペンションシステムが与えられており、これは車高の高いプロサングエ、そして舗装路以外を走行する可能性を今日呂したプロサングエのために開発されたものだと考えてよいかと思われます。

具体的には、ロールの抑制を行ったり、高周波バンプ走行時でもタイヤの接地性を確保したりというもので、TASV(TrueActive Spool Valve)ダンパーを備え、いわば「次世代アクティブサスペンション」とも呼べる制御を可能としています。
構造的には油圧ショックアブソーバーにエレクトリックモーターを組み込み、48Vエレクトリックシステムを活用した超高速アクチュエーターの動作によってダンピングをコントロールする他、ピッチやロールといった車体の姿勢の制御も可能となっていることがその特徴。
フェラーリはプロサングエという、フェラーリが経験したことがない「車高と重心が高く、かつドライバー1名乗車時と、荷物を含むフル積載時とで大きく重量バランスが変わる」SUVの開発に苦労したとされますが、このサスペンションの恩恵によって、「いかなる状況下においても」適切な重量配分と姿勢の維持が可能となり、フェラーリらしいドライバビリティを実現することが可能になったと考えて良さそうですね。
フェラーリ・プロサングエが雪上にて走行する動画はこちら
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参照:CarTechTrend, Ferrari