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マツダ「マツダ3のマツダスピード版を作るだけの技術は既にある。だがやらない」。しかしボクがマツスピ版を必要だと思うワケ

投稿日:2019/07/17 更新日:

| ハイパフォーマンスカーはひとつの「夢」であり、「夢」を持たない自動車メーカーにはついて行けない |

近年のマツダに対する評価は非常に高く、とくにそのデザイン言語、内装のフィニッシュ、高い環境性能を持つエンジンについては国内外から称賛の声が上がるほど。

ただ、その高い評価と販売とはシンクロしないようで、2019年3月期においては前期比で43.3%の減益を記録しています。
ただ、これは2018年4月~2019年3月の数字なので、マツダ3はじめとする新しい世代の製品群へと切り替わるにつれ、その内容も評価に連動した、高いものへと変わってくるのかもしれません。

マツダのイメージを変えるには、この流れに乗るしかない

現在のマツダにおいてもっとも評価が高いのは「マツダ3」かと思われますが、それもそのはずで、これは 新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」、新世代エンジン「SKYACTIV-X」を搭載した”新世代商品”第一号。

美しいデザイン、高いポテンシャルを持つとなると、ついつい期待してしまうのが「マツダスピード版のマツダ3」。
かつてマツダは初代そして二代目アクセラに「マツダスピード」を設定しており、現行の4代目にもそのスポーティーグレードを待ち望むのはぼくだけではないはず。

つまりはフォルクスワーゲン・ゴルフGTIやホンダ・シビック・タイプRに対抗するホットハッチ、そしてマツダ3は4WDも持っているので「VWゴルフR」のようなクルマが期待される、ということですね。

今回、Cars Guideが報じたところによると、マツダのグローバル車両開発を担当する松本浩幸氏の言として、「マツダは、人々が望むであろう”マツダスピード”マツダ3のようなクルマ、そしてエンジンを作るだけの能力を持つが、それは作らない」というコメントを紹介しています。

実際のところ、昨年末にマツダ3が北米で発表された際にも、マツダの丸本明社長が「マツダ3のマツダスピード版は考えていない」と述べており、その理由として「ホットハッチはニッチだから」。

マツダはそれよりも「メルセデス・ベンツ、BMW、アウディに対抗できるプレミアムブランドを目指す方向性を示しており、そこに全精力を傾ける意向を示しています。

ハイパフォーマンスモデルがブランドの価値を作る

ただ、ぼくとしては、マツダの考えも理解できる一方で「ハイパフォーマンスモデルが必要」なんじゃないかと思ったり。
それは単に個人の希望ということではなく、メルセデス・ベンツには「AMG」があり、アウディには「RS」、BMWには「M」が存在していて、それらをひっくるめて「ジャーマンスリーのプレミアム感」が成立していると考えているわけですね。

さらに言うとレクサスにはLFAがあって、日産にはGT-Rがあって、ホンダにはNSXがあって、トヨタにはスープラという、屈指のパフォーマンスを誇るスポーツカーが存在しています。

それらスポーツカーは「数が出る」ものではありませんが、そのブランドの「夢」を消費者に示すためには必要なものだ、とも認識しています。

今の時代、自動車はそもそも「不要」なものですし、その不要なものを買おうと考える人にとっては「夢」が不可欠で、「夢」が感じられないブランドは支持されないのかもしれません(高級感=プレミアムでは夢になりえない。ロールスロイスくらいまでゆけば別ですが)。

自動車が誕生して最初に人々が行ったのは「物を運ぶ」ことではなく「競争」であったと言われていますが、自動車というのは結局そういうモノなんだろうな、ということですね。

それを意外やよく理解しているのは「ヒュンダイ」かもしれず、ハイパフォーマンスカーを作らねば自動車業界において存在感を示すことが出来ないとも考えていて、だからこそ「N」ブランドでプレゼンスを高め、スーパーカーの開発にまで言及しているのかもしれません。

そして北米では「スポーツカーの無いブランド、レースに参加していないブランドは売りにくい」とも(販売現場から)言われるようで、スポーツカーの開発、モータースポーツへの参戦にはなかば「販売促進」という意味合いもあると言われ、しかしマツダはこれを「放棄している」ということに。

その状態で、かつロータリースポーツについても公的には否定し続けている状態において、マツダ本社がいかに「プレミアム」を叫んだとしても、現場は「笛吹けど踊らず」となるかもしれず、このまま販売は伸びないのかも、と考えることがあります(スバルは現在、モータースポーツで活躍していると言い難いが、プレミアムではなく実用性を高める方向に舵を切ることで”実需”に対応している)。

プレミアムはなんらかの「他にない価値」を示したときに発生するもので、現在のマツダのように「他メーカーも持ちうる」ものはプレミアムの発生要因となりえず、よって一番いいのは「ロータリーエンジン搭載スポーツカー」復活なのでしょうね。

組織としてのマツダスピードは現在解体済み

なお、「マツダスピード」はもともとマツダのディーラーである「マツダオート東京」がその発祥で、1968年の活動開始からル・マン参戦を経て、1983年にワークスとも言える組織体制を持つ「マツダスピード」が成立しています。

残念ながら1999年に組織としてのマツダスピードは解体され、「マツダスピード」はひとつのアクセサリーブランドとしての位置づけになってしまっていますが、マツダスピード版のアクセラは初代、二台目ともにマツダスピード解体後の登場なので、現行モデルにおいても「やってやれないことはない」と考えており、「マツダスピード・マツダ3」の登場もやはり期待してしまうところです。

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