| マツダはスバルをベンチマークとしているが、その差はますます開いてゆくようだ |

マツダ、スバルが2020年1月の生産や販売に関する速報値を公開。
1月の数字なのでまだコロナウイルスの影響を受ける前だということになりますが、マツダはグローバル生産が前年同期比で-0.1%、スバルは逆に+56%を記録し、大きく明暗が分かれることに。
ここで両社の内容を見てみたいと思います。
この1年、マツダとスバルの販売状況を比較してみた!マツダのニューモデルだとMAZDA3は成功、MAZDA2は失敗、既存だとCX-8は販売が半分に
マツダの2020年1月実績はこうなっている
まずはマツダの2020年1月実績から。
生産状況を数字にするとこんな感じですが、マツダによると、国内においてCX-5が前年比-8.9%、MAZDA3が-44.9%。
海外生産だとMAZDA3が逆に+20.1%、CX-4が+87.7%。
なお、CX-4は中国市場向けのクーペスタイルスロスオーバーで、現地ではかなりな人気がある、とも言われていますね。
台数 | 前年比 | |
国内生産 | 81,878台 | -8.5% |
海外生産 | 44,182台 | +19.9% |
グローバル生産 | 126,060台 | -0.1% |

そしてこちらはグローバル販売。
日本のみだと、2020年1月の販売は-8.6%となっていますが、もっとも伸びたのは米国の+17.8%、もっとも下がったのは欧州の-26.2%。
中国市場については、上で述べたとおりCX-4が大きく伸びていますが、それでも販売が8.2%減少したということは「他の車が売れていない」ということなのかも。
モデル別だとCX-5が-10.5%、MAZDA3が-18.0%となり、ワールドワイドだと意外やMAZDA3が苦戦しているという事実もわかります。
加えてCX-5が日本、海外ともに縮小しているようですね。
なお、全生産台数は126,060台、販売は111,715台なので、14,345台は「売れ残った」つまり在庫ということに(1割強なので小さい数字ではない)。
台数 | 前年比 | |
日本 | 15,179台 | -8.6% |
米国 | 23,621台 | +17.8% |
中国 | 20,963台 | -8.2% |
欧州 | 15,588台 | -26.2% |
その他 | 36,364台 | -15.0% |
合計 | 111,715台 | -9.5% |
スバルは好調な生産・販売を記録
こちらはスバルの生産状況。
国内生産が大きく増えて(2.3倍の)50,993台となっていますが、そのうち36,978台(72.5%)は輸出に回されていて、つまり海外での販売が極めて好調。
ただ、国内販売においても1.4倍を記録し、かなりいいペースだと言えそうです。
国内生産台数から国内販売台数と輸出を引くと3,738台となり、つまり売れ残りは生産台数の7%程度なので、マツダの11.4%に比較するとかなり優秀な数字でもありますね。
台数 | 前年比 | |
国内生産 | 50,993台 | +132.3% |
海外生産 | 38,308台 | +8.9% |
世界生産合計 | 89,801台 | +56.0% |
国内販売合計 | 10,277台 | +39.9% |
輸出合計 | 36,978台 | +73.7% |
なお、生産にて伸びたのは国内だとフォレスター、海外だとアウトバック。
国内販売で伸びたのはインプレッサ、そして輸出が増えたのはフォレスター。
加えて2020年1月の海外生産について、1月としては過去最高を記録しており、輸出も1.7倍に伸びたことを鑑みるに、とにかくスバルは海外で売れまくっている、ということになりそう。
ただしスバルの輸出比率の高さを見るに、ここ最近の円高はスバルを直撃することになると思われ、スバルは少しでも早く北米での生産を拡大する必要に迫られている、とも考えられます。