| パジェロスポーツは「パジェロ」とは別モデル。日本でも”チャレンジャー”の名で販売されていた |

先日、日本国内での販売終了が宣言されたパジェロ。
ただ国内でのライフが尽きたとはいえど、海外ではその販売が続けられており、今回三菱は2020年モデルとしての「新型パジェロ・スポーツ」を発表すると予告しています。
なお、この新型パジェロ・スポーツは7月15日にタイにて発表される予定ですが、パジェロ・スポーツは「トライトン / L200」をベースにしており、日本国内にて発売される「パジェロ」とは別モデル。※レンジローバーとレンジローバースポーツのような感じ
そしてパジェロ・スポーツ(PAJERO SPORT)自体はこれまでも海外市場にて販売されていて、地域によっては「モンテロ・スポーツ(MONTERO SPORT)」の名で販売され、日本では1996-2001年に「チャレンジャー」の名で販売されていたことも。
よって今回のパジェロ・スポーツは、日本で販売されるパジェロの後継ではなく、海外でこれまで販売されていた「パジェロ・スポーツ」のマイナーチェンジモデル(イヤーモデル)ということになりますね。
ちなみにトライトン(TRITON) / L200は、2018年にタイにて発売開始されたピックアップトラックで、生産も三菱のタイ工場(レムチャバン工場)にて行われています。
三菱パジェロ・スポーツはこんなクルマ
今回の新型パジェロ・スポーツについては、三菱が推し進める「ダイナミック・シールド」をフロントに採用し、三菱車としての統一感を強く意識したことがうかがえます。

ちなみに現行「パジェロ・スポーツ」はこんなデザイン。
もともとダイナミック・シールド顔ではありますが、2020年モデルでは、フロントバンパー左右にダクトが追加され、アンダー部の出っ張りが鋭くなっているようですね。
そして現行モデルのパジェロ・スポーツは三菱らしい「本格オフローダー」で、センターデフロック機構を持つ「スーパーセレクト4WD-II」が与えられ、アプローチアングル30度、デパーチャーアングル24.2度を誇るクルマでもあります。

エンジンは2.5リッターターボディゼル、3リッターV6ガソリンエンジンをラインアップし、トランスミッションは6速マニュアルもしくは8速オートマティック。
「パジェロ」の将来は?
そこで気になるのが、販売終了が宣告された日本市場における「パジェロ」。
これは現在でも海外市場では販売が継続されており、しかしモデルチェンジの気配はなく、よって「新型パジェロ発売=日本市場での復活」は当分無さそう。
なお、パジェロの販売は日本国内において年間800台程度と低迷しており、更に下落中。
これはランクルが「月で」2500台前後を販売しているのとは対照的でもありますね。
現在三菱は日産へと吸収された形ですが、日産は三菱の持つ「4WD」「エレクトリック」分野における優位性を高く評価しており、今後は三菱ブランドで「4WD」、エレクトリックについては日産がすでに展開している内容と合わせてシナジー効果を探ることになりそう。
そういった事情もあって、三菱の資産の一つである「ランサーエボリューション(ランエボ)復活」の話が出たりしているのだと思いますが、同様に「パジェロ」についても三菱の重要資産のひとつでもあり、これについては「切り捨てられる」ことはなく、テコ入れによって復権を図ってくるだろう、とも考えています(それがいつになるのかはわかりませんが)。