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新型日産GT-R(R36)はこうなる?ゴーン氏逮捕で先行き不透明になったGT-Rについて考える

レンダリングアーティスト、Vladimir Gololobovgが公開した「次期日産GT-R」の予想レンダリング。
なんらかの情報に基づいたものではなく、自身が自由な発想をベースに作成したものだと思われますが、フロントやリアサイドウインドウ、テールランプ等に現行R35 GT-Rの面影を見て取ることができます。

現行GT-Rはカルロス・ゴーン氏のツルの一声で発売が決定した

現行R35 GT-Rが登場したのは2007年。
2002年に販売が終了したR34 スカイラインGT-Rの後継という位置づけになりますが、「スカイライン」という名称がなくなったことが大きな特徴。

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2000年代はじめはスポーツカー冬の時代で、トヨタ・スープラ(80)も2002年に生産が終了し、ホンダNSXも2006年、マツダRX-7も2002年に生産が終了。
日産フェアレディZも2000年に一旦生産が終了しています。

要は「スポーツカーは売れない」「作るだけ無駄」な存在だったということになり、スープラはその後2019年、ホンダNSXは2016年まで後継モデルの登場を待たねばならず、RX-7については未だ後継モデルが登場する気配もありませんが、フェアレディZは2002年、日産GT-Rは2007年といった具合に、比較的早い段階で後継モデルが登場。

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この理由としては、「客が”作ってくれ”というクルマは持ちたくても持てるものではない。そういったクルマを持っているのであれば、作らないわけにはゆかない」というカルロス・ゴーン氏の判断によるもの。

同氏は1999年に日産へ入り、2001年にCEOへと就いていますが、当時は「自身でステアリングホイールを握り、発売するクルマのチェックを行ったはじめての社長」としても有名に。

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バッサバッサとコストを削減したので「コストカッター」との異名を持ちますが、一部では「首切りゴーン」と呼ばれたことも。

車種を大きく削減する一方で、コンパクトカーでは「ノート」、ミニバンでは「セレナ」、SUVでは「エクストレイル」など主力車種を育て、それらについては、価格含めて競争力を持たせることで販売を効率化した戦略も高く評価されていますね(しかしながら、趣味性が強くなり、嗜好が多様化した現代の自動車市場とはやや乖離が出てきているのは事実)。

つまりカルロス・ゴーン氏は「ビジネスマン」であり、何より効率化を重視した人物ということになりますが、GT-Rを復活させた人物であるのも間違いがないところ。

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それまでの日産の社長が「スポーツカーを作るカネがない」としていたのに対し、「GT-Rは日産の誇り」だとして一発で復活を決めた姿は当時「クルマを愛する一人の男」として世間の目に映ったことと思われるものの、それも「そういった自分を演出する」するセルフブランディングの一種であり、車種を削減し新型車開発を抑える免罪符の一つでもあったのでしょうね。

そして何より、GT-Rは「単体では儲からなくとも、広告塔の役割を果たしてカネになる」と考えたのかもしれません。

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カルロス・ゴーン氏が逮捕され、日産CEOを解任された今、次期GT-Rはおそらく「白紙撤回」の可能性も。
これまでにも様々なウワサが出てきたものの、正直日産としては「それどころじゃない」のかもしれませんね。

VIA:Vladimir Gololobov

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